今年もマリノスにシャーレを 2020

シャーレを掲げることは難しく、守ることはさらに難しい。連覇に挑む2020年、アウトサイダーではなく本命として、今年もシャーレを掲げよう。座右の銘はシャーレです。

興国高校「カルテット」の特長まとめ! 期待が止まらない理由

GKコーチ松永成立のもとに、アシスタントGKコーチとしてかつての愛弟子である榎本哲也が加わった。
今年のGKは、5人体制なので非常に多い(レンタル中の3名も合わせると所属GKは8人)。
年齢順に書くと、中林洋次(34)、梶川裕嗣(29)、高丘陽平(24)、オビ パウエル オビンナ(23)、田川知樹(18)というバランスの取れた布陣が、たった一つしかない守護神の座を争っていく。
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最年少の田川は、興国高校サッカー部出身のルーキーで、まだ卒業式を残している。興国高校から同一年に4人が横浜F・マリノスに加わったことは大きな話題となった。

興国高校サッカー部とは何者か

横綱の青森山田をPK戦の末にくだして、山梨学院が全国制覇を成した2021年の高校サッカーシーンだが、興国高校ははるか手前の大阪府予選、準々決勝で敗れている。
興国を下した大阪桐蔭を、準決勝で金光大阪が下し、さらにそれを決勝で履正社が下している。つまり超トップの高校というわけではない。だが、この興国高校は毎年、Jリーガーを輩出し続けている。

南野拓実(サウサンプトン)、杉本健勇(浦和)、古橋亨吾(神戸)という日本代表経験者のほか、マリノスでは北谷史孝(現・岐阜)を思い出す方も多いだろう。そして直近4年間では17名のJ内定という異常な数字だ。

41歳の内野智章監督が作り出す環境は、「育成の興国」と言われるユニークさをもつ。全国大会に出場することそのものよりも失敗してもいいからチャレンジしろという。選手の個性や特長を生かしてもくれる。またプロ入り後の選手の成長機会を考え、J2クラブに推薦を行うことが多いのだという。
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そうしたことからもJ1王者(だった)横浜FMに、なんと4名が一度に入団してくるのは異常事態と言っていいだろう。Jリーグの歴史を見ても、同じ高校から一度に4選手の入団は、Jリーグ記録?ではないか。オシムチルドレンと言われた茶野隆行が市船で全国制覇を成し遂げて、森崎、鈴木とともにジェフ市原に入団したのが1995年。それを上回る今回の快挙。

選手として良い素材が集まっている上に、内野監督の指導によってその才能が開花できている。
監督は戦術的な研究も熱心でポゼッションサッカーをを指向しているので、そもそもマリノスとの哲学も合う。

マンチェスターシティのグァルディオラ監督、リバプールのクロップ監督の試合は必ず見る、欧州のトップの試合動画を使って、選手とのディスカッションも欠かさない。

選手にも感想を毎日のようにアウトプットさせる。だから理解や意識が高まる。このようにして次々に才能豊かな選手たちが頭脳的にも成長していく。育成重視型の指導で結果が出ている。いろいろな角度から称賛されているが、とにかくプロ選手の輩出が多いのはすごい。
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改めてホープをご紹介

GK田川知樹。2年生時より練習参加して横浜FM内定。180㎝とGKとしては身長が低めだがハイボールの処理や判断に優れて、シュートストップも得意。もちろんマリノスに見初められるGKとして、ビルドアップ能力は「超高校級」という評価だった。早く実戦で見たい。またサッカーに取り組む姿勢も評価されていて、2年生の練習参加の時点から、プロ選手との意識の違いを実感して、そのギャップを埋める努力もしてきた。さらにここから伸びるのでは。背番号は32。

CB平井駿助。185㎝の大型CB。期待されている選手像は「畠中槙之輔2世」。大型選手だが身体能力の高さは日本人離れしているとスカウトが期待する逸材。興国高校で台頭してきたのは田川、樺山に比べると遅かったものの、チームメイトも認める急成長をしている。昨年は町田ゼルビアとの練習試合にも出場し、ヘディングでプロ選手に競り勝つなど一定の手ごたえをつかむことができた。とはいえ、J1一線級のアタッカーを止めるには成長途上か。利き手は左手、利き足は右足という珍しいタイプだが、もちろん左足でも高い水準で蹴れる。チアゴ・マルチンスからヘディングのコツを教わり、首を鍛えているというロマンあふれるセンターバック。ケビン・デ・ブルイネに似ていることからあだ名はケビン。

MF樺山諒乃介。最も活躍が期待されているエース候補。田川同様に高校2年時に内定が出ていたが、今ならば間違いなく各クラブの争奪戦になっていたと言われる。2年時から興国の10番を背負い、世代別の日本代表にも選ばれてきた。171㎝、68㎏で、内野監督が「日本にはいない重戦車タイプのドリブラー」と評するが、独特のリズム、フェイントをもって相手を置き去りにする様はネイマールのようだ。磨いてきた足元の技術を生かすにはマリノスが一番合っていると思った、と樺山。突破力のほか、判断力にも優れ、マリノスのサッカーには欠かせない「アタッキングサードで違いを出せる」選手と期待されている。本人も仲川輝人のような相手に怖さを与えられる存在になりたいと意気込む。英・プレミアリーグへの挑戦が将来の目標。「宜しくね、かばちゃんと呼んでね」と、Twitterでマリノスケに呼びかけたのも話題に。どう見てもプロ向きの性格。キャンプでも両足のシュートの正確性、ゴール前での落ち着きで評価を高めている。

FW南拓都。175㎝。50m5秒台の快足を生かして、両ウイングまたはサイドバックでの出場を目指す。三重県の実家から片道2時間をかけて大阪市内まで通っていたという。跳躍力は現・日本代表の古橋亨吾の高校時代をしのぐという。20年12月、4人の中で最後に内定が出た。2年時からJ2クラブの練習に参加していたが内定は得られず。3年時の10月に2日間だけマリノスの練習に参加したが、すでに大学進学に照準をあわせていたほどだった。持ち味のスピードに頼りすぎていたが、足元を磨き、ビルドアップにも貢献できるようになったことが3年時の大きな成長だった。本人や監督もまさかと驚いた獲得オファーで、プロ入りの夢を掴んだ。練習時に走りこむコースなど判断力についてエリキから受けたアドバイスを胸に、飛躍を誓う。背番号37。

プロ1年目、試合出場はあるか、期限付き移籍か

上述の南のパターン、ハマの出世魚・遠藤渓太を思い出す。スピードが持ち味で、粗削り。でもスピードは教えて身に付くものではない。結局一芸に秀でた選手が活躍するのはプロのサッカー界にはよくあること。ほかの選手より内定が遅れた悔しさを胸に、一気に駆け抜けてほしい。

マリノスは若手選手の試合出場機会を確保して、成長を促すことに舵を切った。試合に出られる可能性が低いならばマリノスに居続けるほうがデメリットという判断だ。今年もユース昇格組の津久井、植田、寺門が早々に期限付き移籍が発表されている。昨年も同じで、ブラウンノア賢信、松田詠太郎はキャンプイン前から移籍している。詠太郎は相模原での活躍が認められてマリノスで試合に絡んだが、今年は大宮への移籍を決断している。

ネガティブなことではない。試合に出ることを優先した方が絶対にいい。
ただし、もしマリノスの試合に出られるなら、それはそれでめちゃくちゃ期待したい。今年はルヴァンのグループリーグにも参加するので、ACLしかなかった昨年に比べれば若手にはチャンスはある。

興国カルテットの中からも、夏には期限付き移籍で武者修行という選手が出てくるだろう。もちろん移籍先チームに指名されることが第一だ。それならそれで、またチャンスだ。しっかり伸びてほしい。

各選手の特長をまとめてみたが、誰にもポテンシャルがあり、かつマリノスに「ハマりそうな」選手であることはイメージできたと思う。またマリノスのトップ選手から、すでにそれぞれアドバイスを受け、見て盗み、自分を磨いている。とても頼もしいし、素晴らしい環境だなと感じる。

大阪からトリコロールへ、そして世界へ。4選手を温かく、熱く応援していこう。