マリノスにシャーレを 2021

横浜F・マリノスの話題を中心に、いちサポーター目線で愛を語ります。いちお3級審判、不定期で審判やルールネタも。サッカー少年2人の父。

ユニフォーム2万2千着販売のインパクト。ウィズコロナの物販収入

「2021年度 新体制発表会」で、横浜マリノス株式会社の黒澤良二社長のプレゼン資料に、いつもと違う1枚のシートが入っていた。
ユニフォームの売上枚数の推移である。プレゼンの様子はYouTubeに公開されているので、キャプチャしてみた。

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新体制発表会で黒澤社長が明らかにしたユニフォームの売上枚数の推移(YouTubeより)

2014~17年はほぼ横ばいで1万1千枚程度。それが2020年は2万2千枚なので、3年間で倍増したことになる。
前年のリーグ優勝によって、左胸の☆マークが4つに増えるということが、ファン・サポーターの財布の紐を緩くさせたことはまちがいない。毎年欠かさず購入する層がいれば、2~3年に一回買い替えようという層もいるからだ。ホーム、アウェイ、スペシャルなどの内訳までは明らかにされていないが、とはいえ昨年はコロナで、入場者数も最後まで制限されたままだった。もっと記録的な伸びになっていた可能性は高い。(ライト層にとって試合に行けないから、せめてユニだけでも買おう…という思考はあまり働かないのでは…)

ACLユニの販売もあったので、コアなファンは複数枚購入したというケースも増えただろう。購入者数が分からないのでここは憶測。
コロナでも伸びたという事実。そして、単純計算で2万2千枚=3億4千万円という事実を抑えておいていただきたい。

おさらい:横浜FMの最新の売上げ

まずおさらいになるが、Jクラブ個別経営情報開示資料をもとにすると、会社としての売上高は2019年度に59億円。前年の51億円から14%の伸びとなっている。
ただ、ここには、リーグ優勝の賞金3億円も含まれていると想像するが、賞金はミズモノだ。(実際に2020年はルヴァン杯の4強による賞金のみとなっている)

したがって経営基盤となる3本柱を比較してみると、
            2017    2018     2019
 (1)入場料収入  10.2億円 → 11.2億円 → 12.8億円
 (2)広告料収入  21.1億円 → 20.3億円 → 22.6億円
 (3)グッズ収入  5.0億円  →  5.7億円 →  7.0億円
      ・      ・      ・      ・
      ・      ・      ・      ・
     総売上げ  47.7億円 → 51.4億円 → 58.8億円

ということが発表資料から分かる。
このほか、アカデミーの収入が3~4億円程度だと読んだことがある。
さらに賞金やJリーグからの分配金(放映権料など)を含めるとだいたい総額が59億円に近い水準となるだろう。

2020年の決算はまだ明かされていないものの、入場料収入も上記の賞金もかなり厳しい数字になったことは間違いないだろう。

ユニフォームはマリノスを救うか

2019年、7億円のグッズ収入のうち、ユニフォームは2.8億円と推定される。グッズ収入のうち4割をユニフォームが占める計算になる。前述のように20年はユニフォームだけで3.4億円。アディダスショップで売られている普通のサッカーシャツとの値段を比べてしまえば、粗利もよいはず。

なにしろ総観客が減ってしまっているので、スタジアムショップなどでの販売機会そのものが減っていることは痛手で、ユニフォーム以外のグッズがどれほど売れたのかは分からないが、とにかくユニフォームは売れれば売れるだけでいい。当たり前。

まだ観客数の上限は続く。チケットを売りたくも売れない。だが、ユニフォームの販売上限はない。オビ パウエル オビンナがGKユニフォームの完売を嘆いていたが、そうした在庫切れの問題さえクリアできれば、まだまだユニフォームは売れる。決して小さくない売上となってチームを救うかもしれない。

ちなみにJリーグの他クラブの様子は分からなかったが、メガクラブのユニフォーム販売数という記事も見かけた。
ユニフォーム販売枚数ランキング!昨シーズンの1位はあのクラブ | Football Tribe Japan
150万枚~400万枚。最高はマンUだったらしい。別の記事ではCロナウドのユニフォームは通算で1千万枚以上売れているとの記載も見かけた。
「桁が違う」ではすまなかった、二桁違う。アジア戦略の方向性次第では、もっと売ることは不可能ではない。

ティーラトンの祖国、タイでは、チャナティップらと並んで英雄であるティーラトンのユニフォームは人気だとか。ここにもマーチャンダイジングのチャンスは眠っている。マルコスの10番ユニフォームは熱狂的なフルミネンセのファンにも売れないものだろうか。

単なる人気バロメータではなく


オンラインストアのTweetが人気の背番号のランキングを連日伝えていた。誰の売れ行きがいいか、というアナウンスはほかのクラブでもやっているところは多いが、このような発表をすべきなのか、商売的にはありだが心情的には微妙だという意見もある。

このような情報開示は、ユニフォームは「サポーターにとって買うべきもの」だという意識の植え付けにも効果があるだろう。「買うか、買わないか」ではなく「どの番号を買うか」という論点のすり替えが可能である。やりたいことは選手の人気ランキングを発表することではなく、買いたいと思わせるための機会の創出であることを強調しておきたい。


買おう、買わせよう、買ってもらおう。
自分だけでなく友人に親族に、友人の友人に。

マリノスをユニフォームで支える。社長プレゼンの思惑もそこにあるのではないか。