マリノスにシャーレを 2021

横浜F・マリノスの話題を中心に、いちサポーター目線で愛を語ります。いちお3級審判、不定期で審判やルールネタも。サッカー少年2人の父。

歴代外国籍選手 列伝(とりま2019~2021年編)

キャンプで初の対外試合が行われたけれど、試合の映像を見ることはできない。来週のキクマリで放送されるとしてもTVKの映らない我が家ではまったく関係がない。
そんなマリノスの試合映像に飢えていることもあって、真昼間にYouTubeで生配信されたテレビゲームの映像ですら興奮してしまう身体になってしまった。

「横浜F・マリノスFIFA21フェスティバル サポーターズトーナメント」に栗原勇蔵クラブシップキャプテンが登場し、彼の操るレオ・セアラがゴールを決めてみせた。
まだ来日前なのに初ゴールということで、私は大いに沸いた。栗原勇蔵氏を圧倒的に押し込みながらも華をもたせたnariさん( @fmbh_nari )の勇猛果敢な戦いも称賛されるべきだ。


エリキとジュニオール・サントスが抜けてしまったせいで、どうもマリノスは得点力に心配されているようだ。だがマルコス・ジュニオールは健在で、エウベルは早々に来日済み、多少合流は遅れるもののレオはブラジルで得点を重ねている。首脳陣とのコミュニケーションもリモートで取っており、イメージを膨らませた状態で来日するだろう。

暇なので、ここいらで、昨今のマリノスがいかに外国籍選手に恵まれているかを書いておこうと思う。結論から言えばカイーキ氏の前と後とで、だいぶ様相は異なるはず。

■2021年シーズン、王座奪還を目指して

FW:エウベル・ELBER

背番号7、92年5月27日生まれ。ブラジル出身。


28歳という年齢にして海外移籍が初めてということで、謎のベールに包まれているようだ。「活躍したって言うけれど、ブラジルの2部でしょう」というけれど舐めちゃいけない。まちがいなく左ウィングのレギュラー筆頭候補。マリノスはマテウス以来の左サイドを蹂躙できる武器を手に入れた。僕はドリブラーですと公言するブラジル人で、期待外れだったのを見たことがない。

スピードに好不調はないので、絶対に裏切らない。今のマリノスというかCFGのリストの精度ならば期待外れということはまずあるまい。スピードのあるウィングプレーヤーは最大の補強ポイントだったし、もう活躍の予感しかない。というかJリーグの右サイドバックたちよ、震えるがいい。ただあんまり書きすぎると逆フラグになるというか、私が「この選手は間違いなくあっという間に欧州のビッグクラブに高値で旅立つぞ!」と断言してしまったせいで問題となった、「バブンスキー現象」に陥るといけないのでこのくらいにしておく。

FW:レオ・セアラ LEO CEARA

背番号9、95年2月3日生まれ。ブラジル出身。


まだユニフォーム姿すら披露されていない期待のブラジル人ストライカー。16年シーズンに当時J3の琉球でプレーしていたためマリノス入団が決まると、当時チームメイトだった朴一圭が一番驚いていた。レオナルドの登録名でJ3リーグ戦23試合で2得点という記録はさしたるインパクトは残せなかったようだ。「期待に応えられず思うような結果が出せずに残念です。来年こそは、FC琉球の選手とサポーターの皆様が喜びをわかちあえることと信じています」というコメントを出したが1年でブラジルに戻っている。琉球での話はもう5年も前で20歳のころの話。その後、ブラジルでは得点を量産している。

それにしても「レオナルド 琉球」でググっても、中国の爆買いで移籍するという噂の鳥取→新潟→浦和のレオナルドしかひっかかってこないので、レオセアラで登録するのは記事書く側としてはありがたい。

緊急事態宣言の延長に伴い、まだ来日およびチーム合流の目途が立っていないが、そこで俺たちのWEBEX(Powered by シスコ様)の出番。通信教育なんて表現は古いぜ、リモートでアンジェ・ポステコグルー監督ともコミュニケーションを取っており、できるだけスムーズに合流するというが、これうまくフィットしたらシーズン途中の補強もうまくいく確率あがるよね。
横浜Mの新加入FWレオセアラは開幕戦欠場へ 宣言延長で来日延期 練習動画送り連係 | サッカー | スポーツブル (スポブル)
ジョンヘッドコーチも、フィジカルコーチもいない中で、ボスの直接指導も増えているそうだが、チーム全体の練習は大丈夫なのだろうか。ボスの過労も心配。

■2020年コロナ中断、ACLもたびたび延期で超過密スケジュール

FW:ジュニオール・サントス Júnior Santos

背番号37、94年10月11日生まれ。ブラジル出身。現所属は広島。


20年夏、過密日程に苦しむマリノスが、柏でオルンガに押し出されていたところを期限付きで獲得した陽気なモンスター。J1リーグ23試合で13得点はエリキと並んでチームトップ。足は速いし、フィジカル強いし、高さもあるし。どの形でも点が取れるし、とにかくいろいろ動きがロジックに合わない。

なんでこんなモンスターが出場機会が得られなかったのかと、不思議がられ、やがて「外来種を放流すると生態系が乱れる」として、柏レイソルに対して各クラブのサポーターからクレームが寄せられる。ルヴァン杯の準決勝、柏レイソル戦では契約上の理由で出場できず、チームは敗退。ACLにおいても外国籍選手の枠で出場はないままだった。

返す返すも、使い古された話だが、なんでこの人スタメンじゃなかったの。サッカーの基本的な動作でツッコむと、トラップ全部足元に止めてしまうのはなぜ…? シュート打ちづらいよね、次のアクションがしやすいところに止めるのが基本でしょうに。それでもなお、彼は超人的な動きでシュートを打ち抜いてしまう。いや、待て、むしろわざと不利な体勢で打つために…?というくらい超人的にカバーできてしまうからか、トラップが下手。というか特徴的。
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本当に横浜に来てよかったと何度も言ってくれていた。ホーム最終戦、浦和戦のハットトリックは忘れない。21年は広島に完全移籍。JFKは個の強いブラジル人選手大好きだからきっと活躍すると思う。練習試合で早速2ゴールというニュースを聞いた。今は怖さしかない…。

■2019年。15年ぶりのリーグタイトルは彼らなしにはあり得なかった

GK:朴一圭 Park Ilgyu

背番号1、89年12月22日生まれ、埼玉県出身。現所属:鳥栖


熱き魂の守護神。在日コリアンで、朝鮮大学を卒業しアマチュアからJ1優勝チームの守護神に上り詰めた経歴を持つ。日本語を不自由なく操るためについ忘れてしまうが朝鮮籍のため外国籍の選手枠を1つ使うこととなるため、この稿にも登場。

とにかく勇敢なプレースタイルで、琉球でのJ3優勝を手土産にマリノスに移籍を果たすと、シーズン序盤でそれまでの絶対的レギュラーだった飯倉大樹からレギュラーを奪い、負傷を除き全試合でスタメン出場を果たした。
優勝を決めた最終節のFC東京戦では、裏に抜けてきた永井謙佑と1対1になると相手を蹴ってしまい、DOGSOの判定から一発退場を受ける。まさに波乱万丈の1年だった。ただパギが優勝をもたらした立役者の一人だったことを否定する者はいないだろう。
畠中ら年下の選手からもイジられ、チームのムード作りにも貢献。

飯倉のような"慎重"というネジが飛んだGKが必要なマリノスのサッカーにおいて、そんなGKがほかにそうそういるわけないと思っていたが、パギにあっさり常識を覆された。足が早くて足元の技術が高くて、失敗を恐れないGK。観客数制限下でのパギのコーチングというかゲキの声はすごかった。カッコいいんだけど怒声でこわかったな。

MF:マルコス・ジュニオール Marcos Jr.

背番号9、21年から背番号10。93年1月19日生まれ、ブラジル出身。クリリン、ついに10番へ。そしてユニフォームバカ売れ。マリノスの歴代外国籍選手の中でもトータルの貢献度トップではないか。

シュートがうまい、スピードもある、守備もしっかりやる。受けてよし、パスをさばいてももちろんよし。チームの状況に合わせて神出鬼没。さらに人柄もよし。そんな方を、フリーで3年半契約で獲得したのはもうお手柄でしかない。

エリキやジュニサンの印象の方が強烈なのか、他サポからは意外に「マルコスやばいね」と言われることは多くない。でもどう考えてもヤバいよね。逆三角形型の中盤が安定しなかった中で、マルコスがトップ下におさまる正三角形型で一気にチームとしての戦い方が定まり、マルコスシステムと呼ばれた。特定の選手に依存しないようにする中で、マルコスだけはスペシャルだった。

やらかしたといえば、アウェイ清水戦でゴール後のボール蹴り出して遅延行為で退場になったときくらい。あれも、真摯に反省して、次の試合により真剣に取り組むあたりマルコスの人間性を表している。

「できる限り日本で、横浜でプレーしたい」と言ってくれており、早く契約延長してほしい。20年シーズン、とくにACLでは疲れがたまっていた様子だったので今年は元気にかめはめ波連発してほしい。

FW:エジガル・ジュニオ Edigar Junio

背番号30、91年5月6日生まれ、ブラジル出身。現所属:長崎

本当に人柄最高。いい選手だった。見るからに善人で、謙虚さが服着て歩くような。
来日直後から「日本のプレーの質は高い。アジャストするのに焦りもある」と謙虚なコメント。だが開幕から3トップの真ん中でプレーすると得点力をいかんなく発揮してみせた。組織で崩して、最後はエジガルが触るだけというシーンも目についたが、DFから離れる動きとか完璧だったし、よく体張ってくれたよなー。守備もがんばるし、切り替え早いし、これぞ総合型ストライカー。そんな言葉あるのか知らんけど。

怪我には泣かされた。アウェイ浦和戦での超人スプリントからの腿裏肉離れと、戦列復帰したら今度はアウェイ神戸戦で芝に足を取られて骨折。得点王を取ったマルコスが「怪我さえなければ得点王はエジガルのものだった」と貢献を称えていた。復帰したころにはエリキ、マテウスが主力に定着していてレギュラーを奪い返せなかったがそれでも明るく真剣に調整を重ねていた姿はエジガルの真骨頂。

エジの怪我さえなければ、二人とも入団していなかったのだと思うと、一期一会というか。そしてエジもマテもエリキも居なくなってしまうなんて展開が速すぎて耳がキーンとなる思いだ。

三ツ沢で難敵の大分を相手に一人で決め切ったゴールは、実況桑原さんの「エジガルジュニオォォーー!!」の声と、直後のエジガル自身の咆哮が今思い出しても鳥肌モノ。怪我から復帰したあとの横浜FC戦での1年ぶり復活弾も泣けたな。

20年10月末に長崎移籍。「J2にエジガルジュニオは反則」という嘆きは多くのファンの賛同を得ることになる。惜しくも昇格を逃したものの、長崎にはとびきりの補強だった。

FW:エリキ Erik

背番号17。94年7月18日生まれ、ブラジル出身。現所属:長春亜泰?パルメイラス??

エジガルの負傷離脱により19年夏に緊急来日。瑞穂でとんでもないバイシクルを決めると、得点量産モードに。20年シーズンも一度得点を取り始めると手が付けられない選手。ウィングを右でも左でもやってみたけれど、結局真ん中でシンプルにプレーしてもらうのが一番やりやすそうだった。

ちょっと気まぐれなのも魅力で、周りはいかに彼を乗せるかが大事だった。守備?組織?いいじゃん、そんなの。川崎を等々力で粉砕したときの2ゴール1アシストは一緒忘れない。あの試合でもあったように右・仲川輝人、左・マテウスで中央・エリキという「質でぶん殴るサッカー」を20年も続けて見たかった。ところで遠藤渓太にラストパスをプレゼントしたあれ、渓太ちゃんとご飯おごったのかな。マテウスとエリキというカオス。スピード違反。不確かだからこそ、私たちは熱狂した。

「笑力」という当て字がピッタリで、魔性の笑顔が素敵だった。あんな笑顔ができるのはティモンディたかぎしくらい。だからこそ、ルヴァンで敗退したときのエリキの涙には心を動かされた。私たちは笑っているエリキを見ていたい。赤ん坊を見守るような気持ちにさせられた。

朴一圭の移籍が分かっていたために、アウェイ瓦斯戦ではゴールを決めるとわざわざゴールマウス近くまで駆け戻って、熱い抱擁を交わした。そういう情の熱さでも男らしい選手だった。あれ、泣けたな。


完全移籍での加入が確実と言われていただけに、中国移籍は残念だがまたどこかで会いたい選手。しばらく横浜でインスタあげていたけれど、いよいよ中国に渡ったのか。それとも入国制限継続中??

DF:ティーラトン THEERATHON

背番号5、90年2月6日生まれ、タイ出身。
神戸からタイに戻っていたところティーラトンのもとには日本再挑戦の誘い。開幕直前にレギュラー左SBだった山中が移籍してしまったことを受けての緊急補強。

しかし神戸時代と異なる特殊なサイドバック像に苦しんでいた。が、この選手もまた母国では英雄と呼ばれているのに、プライドを捨てて必死にボスのサッカーに適合しようとしたことが素晴らしかった。課題視されていた1対1の守備にも磨きをかけ、闘争心を出してレギュラーに定着。
J1優勝を成し遂げたあの一戦では優勝を決定づける先制点を叩きこみ、自身のJ1初ゴールを記録。タイ人初のJ1優勝、2019年のタイの年間最優秀選手にも選出されるなど、自らの努力と執念で人生を切り開いた男。

一時はホームシックが伝えられ、母国やその他の国々から数々のオファーが届くも、マリノス残留を決断。今年は家族も一緒に来日し、寂しさ対策も万全ということで、悪魔の左足のさらなる活躍しか見えてこない。もう一度一緒にACL行きたいので宜しく。

微笑みの国のブンちゃん。タイでのマリノス人気向上にも貢献してくれていて、3バック時に左サイドを高野遼と争うことになるだろう。っていうかブンちゃんTVで伝わってくる人柄が最高だから、みんな見て。



FW:マテウス M. Castro

背番号26、94年9月11日生まれ、ブラジル出身。現所属:名古屋。

19歳で来日していて、実はすでに来日8年目。大宮で頭角を現してきたところ名古屋に移籍したものの出場機会なし。で、マリノスでブレークして、20年シーズンの名古屋に戻ってからの「大黒柱感」はもうご承知の通り。34試合出場9得点、ベストイレブンに入っていてもおかしくないくらい完全に主力でしたな。育ててしまいましたな。今年はついに名古屋でACLデビューが待っている。名古屋ではネームはMATEUSなんですね。革命家な感じのユニフォーム大好きだったのに。


在籍4か月ながら、鮮烈な印象を残してくれた。圧倒的なスピードと重戦車感は戦術兵器そのもの。いいんです、点取るのだから。

なぜ当時のマテウスは、あそこまでハマったか。周りがマテウスを生かそうと合わせたことと、マルコスやチアゴら人格に優れた同僚の存在で、ブラジル人選手が活躍しやすい土壌が整っていたことが原因かな。ジュニサンの感じた心地よさも多分これ。

でも名古屋に戻ってからもさらに凄みを増しているということは、やはりマテウスの持っているポテンシャルがすごかったということに他ならない。
湘南戦の無回転フリーキックといい、川崎戦でギリギリのタッチラインを割らずにドリブルで駆け上がったのも、味方に持ち上げられながらお尻を突き出すパフォーマンスも、なかなかに破天荒だった。


…ふう、選手紹介って書くの大変だし、素人が書いてもなかなか薄い…。本当すみません。とくに2019年がヘビーでした。できればもう何年か分掘り下げるぞ。ドゥトラ(後期)くらいまでは行こう。
外国籍選手もマリノスファミリー。素敵な選手ばかりで大好きだ。今年もめちゃくちゃ応援する。