今年もマリノスにシャーレを 2020

シャーレを掲げることは難しく、守ることはさらに難しい。連覇に挑む2020年、アウトサイダーではなく本命として、今年もシャーレを掲げよう。座右の銘はシャーレです。

1点目のゴールは崇高で絶叫だった。復権の兆しはある【J1第5節●鹿島戦2-4】

*長くブログを書いていれば、書き上げたのにアップできていないことに気づかないことだってあるさ。そう、フットボールのようにね。やれやれ。


F・マリノスの売りはその攻撃力である。攻撃力の源泉は、数的優位と質的優位とその組み合わせによって相手守備組織を無効化することにある。その時、その場所に居るという約束。

それが余すところなく表現された1点目は崇高だった。扇原貴宏が左サイドに流すとエリキが倒れながらもティーラトンにはたき、必死にそれをエジガル ・ジュニオに渡す。鹿島のプレスが強まることを見越して、ほぼ真後ろにしたマルコス・ジュニオールに渡す。それが松原、エジガル 、仲川と2タッチで渡った後、ゴール正面に折り返されたボールをマルコスがゴールに流し込む。基本的でありながら、どこの誰がサボってもこのゴールは生まれなかった。勤勉な貴方たちにこそ生まれる。2019年、J1リーグを席巻し、そして王座に就いた我らがマリノスならではのゴールが、この夏の再開後は初めて生まれたと言っていい。
私はテレビの前で、絶叫していた。カシマスタジアムで観られない寂しさもなんのその。ご近所の皆様、ごめんなさい。

マリノスの美しいゴールには大抵次の3つのステップが存在する。ずらして、揺さぶって、崩す。まさにこの1点目にはその3つの課程が盛り込まれていた。

2点目は天野純が切り開いて、マルコスが右足で巻く弾道でコントロールされたシュートをねじ込んだもの。二人の個人技が光った得点だった。エリア内に複数の選手が侵入していることは間違いないのだが、崩してはいない。崩す前に仕留めている。湘南戦で天野が見せた2得点もそうだ。天野の能力に因るところが大きい。もちろん得点という結果がある以上、そこに優劣はないのだが、相手にダメージを与え、戦意を削ぐのは「崩したとき」ではないかと思う。

瓦斯戦は、相手の守備力の集中が高いこともあり、やはり崩す最後の直前でチャンスを逸してしまうことが多かった。そしてフィニッシュの質である。マリノスの枠内シュート率が低いのだと、嬉しそうに語っている評論家がいたが、確かに決めきるところを決め切れていればこの日の展開も違ったものになっただろう。もちろん後の横浜FC戦のように決定力の無さに救われることだってある。

チアゴ ・マルチンスとエリキ が、明らかにアクシデントと思われる時間帯にピッチを後にした。その方が長い目で見れば痛い。二人とも、本調子でない中で懸命に戦っているのだとすれば、この過密日程が改めて恨めしい。特にエリキの足は心配である。

失点のことを多く語るのはやめておこう。サイドバックが不在のスペースを狙われた後に、逆サイドに大きく振られて、フリーの選手が飛び込んでくる。そしてそっちのサイドバックは往々にして釣られたCBの穴を埋めようと中途半端なポジショニングを強いられる。数的に不利なこともしばしばだ。対人守備が軽いという問題も確かにある。でも、それは今に始まったことだろうか。

ずっと前から、そのことには目を瞑って、バカスカと相手を殴り続けてきたのではなかったか。SBが1対1に強い方がいいに決まっている。でも、そのことよりもボランチのポジションに入って、縦にパスを通せるティーラトンは最高なんだろう。松原健がCBと右SBの間に走り込む仲川輝人へのスルーパスに一体何回酔いしれたのだ。

相変わらずボールは保持できている。決定機も作れている。とすると、何が問題だろう。相手がマリノスのスプリントを上回ることか。致命的なパスミスを起こすことか。個人的にはこんな敗戦もあるさ、と片付けたい。

試合は続く。次節、なんと順位が上の状態で、昇格組とのダービーマッチがやってくる。正直に言って、修正する時間はそれほどない。だから原点に戻って、守備の修正とかリスクの低減とか言わなくていいんじゃないか。

確かに、上田絢世とザーゴに自信を与えた損失は小さくはない。罪といってもいい。よりによって相手には最高の試合をさせてしまった。願わくは、マリノスとの噛み合わせが良かっただけであってほしい。


これからも殴れ。相手は対策してくるだろう。走力や、固い守備や、あるいはマリノスを上回るハイプレスで。
その相手を防具の上から殴れ。ごめんなさいと言ってきても殴るんだ。体制が悪くても、数的不利でも殴れ。

結果として、殴られる回数が多くなるなんて道理が合わない。でも事実がそうならば、よりハイペースに殴ろう。俺たちはそれしか知らない。

でも1点目のようなゴールがこれから再び増えてくれば、未来はきっと明るい。