戦評
久しぶりの更新となってしまった。気づけば2022年シーズンの開幕。早速ジャッジリプレイの注目回となったので感想、考察をしてみよう。一番の注目はG大阪対鹿島で起こったパトリック選手の一発退場。主審の荒木友輔は「トップレフェリーの1人」から看板審判…
レベルの高い好ゲームが予想され、その通りになった。 鳥栖の組織力高い守備に手を焼くという予想は外れて、マリノスの選手たちはチャンスを量産していった。監督退任後にカップ戦で連敗したマリノスと、リーグで8試合負けなしを続ける鳥栖の一戦だ。ともに…
言い訳ではないが、たまには愚痴らせてほしい。 オナイウ阿道と前田大然のストライカー2名は揃って代表に招集中だ。レオ・セアラは週中の天皇杯で消耗したのかコンディションの問題で先発できない。 戦力が下がらないわけはない。 その天皇杯ではJFLのHonda…
再三再四にわたって、クロスは跳ね返され続けた。清水の5枚の最終ラインは均等にボックス内を埋めたうえで、持ち場に来たボールを勤勉に外へかき出していく。セカンドボールはマリノスが拾う。また横からだ、それを辛抱強く、我慢比べなら望むところ言わんば…
すでにこの試合を前にグループリーグ突破を決めているマリノスは、5節首位を守り通してきた。 ただし、清水に黒星を喫した場合には順位がひっくり返ってしまう。次のプレーオフステージに進むにあたっては、他のグループの2位チームと当たるのか、首位通過チ…
あまりにもキレイなパスワークで鹿島の強力な守備プレスを無効化し、エウベルのクロスがマイナス方向に来ても強い意志でオナイウ阿道のヘディングでねじ込んだものだから、ついここがカシマスタジアムであることを忘れてしまいそうだった。 1-0で終わっても…
公式記録は26.8度だけれど、日差しはもっと強くて、ゲーム展開もとても熱いものになった。 今節も上限5千人に対して、4,977人。勤勉なマリサポの出席率は高い。ルール下での超満員である。GW中の首位決戦2連戦が終わり、独走を続ける川崎に追いすがるのは、…
ルヴァン杯GL第4節はアウェイ仙台戦。ここまで3試合を終えて2勝1分の勝点7で首位を行く横浜F・マリノスは、この試合に勝ったうえで他会場の結果次第で2試合を残しての勝ち抜けが決まる。 仙台と対戦するのは今年早くも3回めで、ユアテックスタジアムは2回め…
晴天。あまりのも好天。4月大型連休直前の14時キックオフ。 興行的には最強、最高の時期に来ている。 私の家族と、息子の友人をご新規で何名も誘っていたのだけれども、「所属するサッカーチームの練習試合が入らなければ」という条件が付くために、チケッ…
扇原貴宏がPKを取られたプレーは、シミュレーションだったのか。判定通り、郷家へのトリッピングを取られるべきだったのか。私の結論として、7回に渡って繰り返しビデオを見てから言えば、「PKではない」が正しいと思う。 タカはボールにチャレンジしたとは…
三協フロンテア柏で行われた柏レイソル対横浜F・マリノスの両チームが球際で激しくしのぎを削り、スピーディでハイテンポな好ゲームとなった。マリノスは3-1で、勝利し今季初の4連勝を挙げた。しかしながら前半34分、マリノスのペナルティエリア(PA)内で起…
キックオフ直後から、見せつける前田大然の速さ。マルコス・ジュニオールと見分けがつきづらいという難点はあるものの左サイドからチャンスを作る。 あれ、右サイドのウィングのエリキと、中央で先発したオナイウ阿道との距離がやけに近い。センターフォワー…
もしも本当にオルンガが怖いのならば。マリノスは、いや指揮を執るアンジェ・ポステコグルーは、守備に割くリソースを増やす、つまりサイドバック達にも守備での貢献を求めればよかった。今でもそう思う。 だがボスは言った。相手は関係ない。自分たちのサッ…
仙台のゴールマウスの中、向かって左奥に取り付けられたDAZNのCCDカメラに向かって正面衝突するかのように一直線にボールが迫ってくる。これはリプレイの角度としては珠玉で極上だ。スウォビクの手は届かない、いや届くわけもないコース。蹴り込むヒーローの…
前節のダービーで連敗を止めて乗り込んだ札幌の地は、ACLの韓国以来となる長距離遠征。待っていたのはこの4試合で3敗目という停滞感だった。遠藤渓太の壮行試合のはずが主役も早々に、腰のあたりを気にして負傷交代するというまさかの展開に、ショックは隠し…
マルコス・ジュニオールの浮き球は、目掛けていたエジガル ・ジュニオの爪先には触れることがなかった。が、マークに付いていたCB田代真一の足先にあたり相手方のネットを揺らした。オウンゴールの先制点は、それまで相手のプレスの強さに苦しめられていたマ…
*長くブログを書いていれば、書き上げたのにアップできていないことに気づかないことだってあるさ。そう、フットボールのようにね。やれやれ。 F・マリノスの売りはその攻撃力である。攻撃力の源泉は、数的優位と質的優位とその組み合わせによって相手守備…
天野純はほんの少し誇らしげだった。いつもと同じく淡々としたインタビューへの受け答えに見えるが、2点目のゴールを振り返って自身の成長について語ったときの口調に、僕たちなら気付くことができる。それは、僕たちがずっと新加入の天野純を応援してきたか…
試合前からいくつものサプライズがあった再開初戦。 まずはスターティングメンバーを振り返らざるを得ない。GK 梶川 DF小池 實藤 畠中 ブン MF 喜田 扇原 天野 FW 仲川 エリキ 遠藤SUB 中林 チアゴ 伊藤 マルコス 水沼 エジガル オナイウ事前予想とはかけ離…
2020年5月2日は、コロナウィルスのないパラレルワールドでは、マリノスが鹿島をハナキン夜の日産スタジアムに粉砕した前夜の甘いゴールの記憶とともに気持ちよく過ごしていたはずの1日。そうだ、ACLがあるからフライデーだったんだな。大型連休期間中の平日…
連鎖。目に見えないウィルスは私たちからJリーグのある日常を奪った。たった8日前の開幕戦のときも雲行きは怪しかったものの、それから一気に開催延期が広がった。一番早かったのはJ、村井チェアマンの決断でそれに追随する形で無観客試合、延期、中止など各…
松原健がトップ下の司令塔のように、長くて鋭いパスを左前方に送る。受け取る遠藤渓太は斜めに前進してエリアに侵入して、さあ一枚剥がしてシュートを狙えという場面で、右足裏を使って背後へ転がす。 追い越すマルコス・ジュニオール、追いすがるDF。無理に…
6年ぶりのアジアへの船出は、アウェイの韓国・全州から始まる。奇しくも、6年前と同じ相手、同じスタジアム。コンディションの良い全北現代と、まだまだ調子の上がらない状況でぶつかったが0-3。見るも無残な敗戦を喫したのだった。6年を経て、ベンチ入りメ…
飯倉大樹が立ちはだかる。足元の正確さや飛び出しの判断は朴一圭かもしれないが、シュートストップは上手いよな。J随一かもしれない。前日に榎本哲也が現役引退を表明したばかり。「トリコロールの守護神」という系譜を受け継がれ、飯倉からパギへ。感慨深い…
試合前に買い過ぎた喜作のソーセージを頬張るハーフタイム。1時間並んだ末に買ったから止せばいいのに、友人と二人で4人前を頼んだ。2-0という状況に緊張が緩んだわけではなかったと思うが、ともかく冷えかけたソーセージは喉を通った。 試合終了まで、あと4…
冷たい雨が恨めしかった。正午ごろには止む見込みのあてが外れ、14時のキックオフ直前まで降っていた。最終決戦に文字通り水を差されたような気分だ、選手には最高のプレーができるコンディションを、見る側にも良い環境であってほしかった。この気まぐれな…
乾いて凛とした等々力の空 大一番の試合開始時はホームチームの水色を想起させるように澄み渡っていた。かつてないほどに狭められたアウェイエリア。あの2013年の最終節よりもはるかに狭かった。それゆえに困難を極めたのは観戦チケットの入手であった。等々…
同じスコアであっても、美しいウノゼロと、見苦しいそれがある。この日のアルウィンは、前者であったと思う。 何が違うか。闘牛士が、牛をあしらうように一差しで仕留めるような流麗な戦い。「横綱相撲」と呼ばれるように対戦力士の体を受け止めて、がっぷり…
疾風迅雷。4ゴールはいずれもこの言葉がハマる。速すぎて早すぎる。 たった30センチ。バックパスを処理しようとしたクソンユンのトラップがほんの少し前方にずれた。そうなるかもしれない、と狙っていたエリキがいた。それに彼は本当に速かった。だから、し…
「Jリーグ ジャッジリプレイ」でも取り上げられたマリノス対湘南のプレーについて、世界の4級審判こと私が見解を述べる大好評のこのコーナー。いや、初めてです。ごめんなさい。今更と思われるかもしれないけれど、仕事の関係で記事に着手してから一週間が経…