マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

そんなに甘いわけがない…

前半90分を0-1で折り返した。
東アジア屈指の難敵のアウェイで0-1。
試合内容としてはシュート数もチャンスクリエイトも多かった。

怪我で離脱した選手が戻ってきてホームでの第2レグ。2点リードなら文句なし、1点差で勝っても決勝進出に王手をかけた横浜国際競技場で戦える。
…しかし、本当にそうだろうか。

良い点から先に書けば、榊原彗悟が2試合連続の抜擢に応えたこと。彼の表情に、この試合にかける闘志を誰よりも強く表れていた。JFLからACLへ。本人がつかんだ舞台だ。
それに井上健太が帰ってきた。ビハインドでスペースがない展開だった。左サイドでのプレーは窮屈そうだったが、けが人続出のチームで復帰者が現れたことを素直に喜びたい。
守護神・ポープ・ウィリアム。失点は自責だというが、でも何点防いでくれたからだろうか。希望を持ったまま横浜に戻れたのはポープの反射神経のおかげであるところが大きい。

シュート数は多かったし、可能性を感じさせるCKも何本かあった。でもFKはダメだった。天野純のCKは精度が高く、FKは枠をわずかに外し続けた。

ゼロという数字の事実が重い。相手は数少ない決定機を決めきった。その後、積極的に決定機を作ろうとしていたとは言い難い。押していたというよりも、相手が虎の子の1点を守りにかかったともいえる。
とすれば、1-0は蔚山の狙い通りではないか。

悲観的になりたいのではなく、楽観的に「緩まないでほしい」と言いたい。狙い通りだったのは、あちらだったという事実は捻じ曲げない。

2月のACLラウンド16以降、リーグ開幕戦以降、2点がやっとなのだ。もちろんケチャップドバドバは、いつ起きても不思議ではないけれど、まるで得点できない展開も十分考えられる。しかも第1レグで、ヤン・マテウスが触ればゴールだったところで、バーの上に外したように少ない決定機でゼロを1にできない展開は、ただただ危ない。

1試合目の90分であれだけチャンスを創れていた。ボールも持てていた。あとは決めるだけ。これが、あと45分続いたら、ホームの追い風の風向きは怪しくなるだろう。焦りだけが募り、精度を欠いてしまうことは想像に難くない。

エウベル、渡辺皓太、喜田拓也。この3選手のコンディションが、2戦目の戦い方に大きく影響するのは間違いないだろう。惑わせ、ねじ伏せるには、彼が必要だ。
海の向こうでは、欧州CL連覇を目指したマンチェスターシティが、PK戦の末にRマドリーの前で散った。アウェイを3-3で終えて、有利と言われているホーム2ndレグもまた1-1だった。

繰り返すが、第1戦でゼロだった事実は決して見逃せない。勝てばOKなのだけれど、勝つには得点が必要であり、個の力を持った選手が欠けている状況にはどちらかというと悲観的な思いがする。

少なくとも、大丈夫。1点差でホームなんだから「行けそうな気がする」は、百害あって一利なし。いや、強いて言うなら集客が伸びるかもしれない。
ものすごい緊迫感を、スタジアムで作り出せるか。ひりついた空気。意地と誇りと、アジアを獲るという心の奥底からの燃えるような欲求。

「勝てたらいい」「勝てるだろう」では絶対に無理だと言ってもいい。緩さだけは排除しようぜ。