新潟、札幌と魅力的で魅惑的なアウェイ2連戦を欠席してしまい、三ツ沢のシート貼りを待ちながら、このエントリーを書き始めた。
1年前から日程を決めていた海外旅行が、札幌遠征と重なってしまったのは、実は1月から分かっていたこと。札幌には、広島の復調に負けることなく、来年もぜひJ1に残っていてほしい。海外もいいが、マリノス観戦の北海道に優るあらめやである。
逗留先はDAZNの対象外だったため、札幌戦は結果のみ把握。これで、ついに11試合負けなし。
勝ち点は40、これでリーグ3位に浮上した。
40は、J1残留争いにおける安全圏とも言える数字だ。実際の15〜16位の最終勝ち点は30台どころか、20台に終わる年もあり、すでにマリノスの残留は固かった。一方で、確率上でゼロになったわけではない。
史上最も勝ち点の多い16位は、2012年の神戸で勝ち点39。この年はG大阪が勝ち点38で17位だったから希に見る「割りに合わない」年だった。それでも40あれば、残留できる。
そういう意味で、40は特別な数字である。残留を目指すチームにとっては。
今季の幕開けに、俺たちの報知を除いては、マリノスへの評価は低く、中には降格候補に挙げる解説者や評論家もいた。そのため、節目の40に到達したことで、「評論家たち、ザマァw」「大正義、報知!」「3位ですが、何か」という声がマリノスサポーターの間から一斉に上がったのである。
ザマァの思いは私にもあるが、始めから残留などを意識していなかった選手たちには、40到達で騒ぐのはかえって失礼なのではないかという思いもある。
齋藤学はじめ、選手たちはそんなところを目指していない。もっと高いところを目指してきた。3位は好位置だし、ACLも視界に捉えている。だけれど、それでもない。
勝ち点40の上には、2チーム。46の王者・鹿島と、44のC大阪だけだ。C大阪は今節の試合を消化済みなので、マリノスが勝利すれば勝ち点差1まで縮まるのだ。
すると、やはり本命は鹿島。監督交代により結果が出ており、ACLの死んだフリ早々敗退作戦も奏功しており、死角が見当たらない。
けれども21試合を終えて、去年の勝ち点は32。今年は40。鹿島に挑戦する権利は間違いなくある。32のレベルでは到底大声で言えなかった言葉が、今ならはっきりと言える。
ちなみに2013年は44で、22節の相手が鹿島だった。そして敗れている。
その言葉とは、もちろん「俺たちは優勝を目指している」
中島賢星、仲川輝人に続いて、高野遼と新井一耀が相次いで期限付き移籍の道を選んだのは、自己研鑽を見据えてのものだ。優勝を狙う今のマリノスにいても今季はほぼ、あるいは全く出番がないのはその通りだろう。どの移籍もポジティブな動機であるし、実りが得られることを願っている。高野、賢星、仲川ともに出場し始めているし、新井も今夜スタメンでのデビューが濃厚と伝えられている。
その上で現有戦力の選手たちが、ここからいくつの勝ち点を積み上げられるのか。それは一時的とはいえマリノスを離れた選手たちのためでもある。
残り13試合で、必要な勝ち点30。すなわち、合計で70になる。目安で言えば9勝3分1敗は、とても高いターゲットだが不可能ではない。
目指すところは勝ち点70。その時にこそ、評論家ザマァではなく、勝利の快哉を叫ぼう。始めから残留なんて目指しちゃいない。
そのためにも、この夏の主役は譲れない。