マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

4か?22か? 畠中の背番号で一喜一憂できる贅沢

今夜(9/5・木)はキリンチャレンジ杯、パラグアイ戦である。日本代表は、この親善試合を経て、ミャンマーとのアウェイ戦を控えている。言わば真剣勝負の直前の、真剣な親善試合と言っていい。2試合「チャレンジ」が続くだけのキリンカップとはやや趣きが異なるのだ。

代表メンバーは23名。一昔前には、「海外組」「国内組」という概念があった。カテゴリー分けがあった。今はもうほぼ誰も言わない。なぜか?
海外クラブに所属する選手が大多数になったからだ。海外移籍がもっとも難しいと言われたGKですら全員が海外所属となった。Jリーグに所属する選手はわずかに4名。
FWの永井(瓦斯)、鈴木武蔵(札幌)。MFで橋本(瓦斯)。そしてCBの我らが畠中槙之輔(横浜FM)だけである。ベストイレブンに選ばれるよりも、J所属選手が代表に選ばれることの方が難しい時代となった。コパアメリカには選ばれなかった畠中にとっては、大事なW杯予選直前での「代表復帰」となるわけだ。

今年3月の初招集、代表デビューから、半年で3キャップを獲得した畠中は代表に定着しつつある。CBがマリノスから選ばれている事実は、サポーターの心を否応なくくすぐっている。井原正巳、小村徳男、松田直樹、中澤佑二、栗原勇蔵そしてシン。日本を守る人材を送り込み続けてきたのは我らがマリノスだという自負があるから。「正当な王位継承者」くらいの気持ちが、そこにある。

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代表のピッチで「22」という特別な番号を背負ったシンの姿はマリサポを歓喜させた

3キャップはもう立派な戦力である。だが、本番のW杯予選ともなると、ライバルは強大で、ピッチに立つのは決して容易ではない。
吉田麻也、植田直通、冨安健洋。さらに怪我で今回の招集が見送られた昌子源がいる。畠中は5番目というところだろうか。すなわち上位4名が順当ならメンバーから選外になる可能性も大いにある。

だが冨安を除けば他は皆、年長で2022年のカタール大会本戦をゴールと捉えれば逆転の可能性は大いにある。今後の成長次第だ。ただそうなった時、すでに彼の所属は横浜F・マリノスではない可能性の方が高い。欧州で冨安としのぎを削る時が来ることは、とても寂しく、とても誇らしい。

「吉田が復帰したのだから22を彼が付けるのは当然だ」「いや、それでも畠中に22を受け継いで欲しい」「マリノスで44、代表で22なら最高かよ」「4も素晴らしい。井原、勇蔵の番号だぜ」。中島翔哉が10を奪還などという見出しを、しかも専門誌が付けるのは私はイカれていると思う。背番号でサッカーをするものではないが、単なる数字ではないストーリーを無下にしたりはしたくない。そういう意味で、試合前日にマリサポたちは畠中が付ける背番号に一喜一憂し、そして番号に思いを馳せる。ああ、なんという贅沢だろうか。ルヴァン杯の準々決勝という日、敗退してしまったマリノスにとっては面白いことなど本来何一つない。瓦斯や鹿島の疲弊を願うだけなのだから、なんとも後ろ向きだ。でも明日、日本を守るかもしれない畠中は誰がなんと言おうと俺たちの誇り、そのものなのである。

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わずか半年前。畠中の初招集がサプライズを持って迎えられたことの話。舩木さんは、J1通算9試合で〜と、彼へのエールを書いた。今や出場試合数は30試合になった。マリノスでフルタイム出場は、シンと喜田拓也だけである。1対1の対人守備を磨き、持ち前の攻撃センスでもえげつない縦パスを何度も通してきた。チアゴ・マルチンスとのコンビはJ屈指になっている。運や勢いだけでは到底及ばない。畠中自身の進化であり、結果によって身に付けた自信なのだ。

肉体的にはハードだ。でも怪我で離脱することもなく試合出場を続けてこられた。怪我をしないことも、大切な能力だなと思う。

2019年に最も飛躍した選手の1人と言える。それに、まだまだ成長に飢えている。背番号とともにマリノスのCBの系譜を背負ってくれてることが嬉しい。彼が私たちに与えてくれる精神的な充足。

縦にパスを貫いて、日本中を沸かせてほしい。森保監督には、なにがなんでも、畠中をピッチに送ってほしい。