【追記…5/6 19:44 にスカパーから一律返金のリリースが出ました。スカパーが規約を超えて返金に踏み切ったということです。原稿を書いたのはこの発表以前だったことをご承知おきください】
5月5日、こどもの日。2年前のゴールデンウイークでは、仲川輝人が「令和初ゴール」を決めた、あの広島ビッグアーチ。
アウェイサポーター席はなく、50%だから1万8千名くらいが上限となるスタジアムには4,491名と、連休中としては寂しい入りだった。
レオ・セアラのゴールで先制し、後半もほぼ試合のペースを握ったままだったが後半AT6分、ほぼラストプレーで同点ゴールを許してしまい1-1のドローとなった。
それでも「引分以上で、GL突破」という最低限のミッションを達成して、マリノスはプレーオフステージへの進出権利を得た。
伊藤槙人と天野純の気合がすさまじく、渡辺皓太はこんなに暑い試合でも90分にわたって、ボックスからボックスへと安定して渡辺皓太であった。
ただし多くのサポーターが試合の半分か、それ以上をリアルタイムで見ることはできなかった。サポーターだけではない、関東に残った選手もだ。自身で削除したようだが扇原貴宏も「見られない」と投稿した。
スカパーオンデマンドにアクセスができない状況が続発したのだ。
当然最初は自分の端末や通信環境を疑ったのだが、Twitterを見たところそこかしこで起きていることが判明し、「連休最終日…やりやがった…」ということとなった。
個人的には試合前に、「スカパーさんで見られます」というエントリーを↓書いただけに責任も感じる。
何があったかは振り返らなければなるまい。
原因はアクセス過多と説明
広島VS横浜FM戦の配信開始は13:51。他会場でも14時キックオフの試合がいくつかあったので、試合開始直前に一気にアクセスが増えたのはまちがいない。
ただ他の試合は、基本的にスカパーの放送に割り当てられているものの、マリノスの試合はチャンネルの都合で、「普通のスカパー」では見られず(プレミアムサービスと、プレミアムサービス光ならテレビでも視聴可能)オンデマンドに頼らざるを得ないという事情があった。
息子をサッカーの練習に、車で送り届けた私はちょうど帰宅したタイミングだった。マンションの駐車場から家の玄関まで移動する間はスマホで見られていたのに、家に入ったあと見られなくなった。テレビのアプリでもダメ、他の端末でもダメ。Wi-Fiを確認したが問題はなかった。
一体なにが起きている…? 原因は下記だった。「アクセス急増」
【お詫び】5月5日(水)に発生したスカパー!オンデマンドのアクセス障害について
https://vod.skyperfectv.co.jp/informations/notice_20210505.html
我が家では前半43分から視聴できたものの、その後も通信はブツブツで、控えめに言っても初期のDAZNよりひどい状態と表現すれば伝わるだろうか。
レオのゴールはTwitter上で、プレミアムサービスなどで放送を見られている人の投稿で知った。
読みたくもないけれど…規約
これにはイラついた。連休最終日の最後の楽しみが、マリノスの試合だったという人は多いだろう。広島に駆けつけることも許されず、じっとステイホームで配信を待つ。頼みの綱がアッサリと切れたのだ。この試合は「普通のスカパー」ではテレビで見られない、配信しかないのだ。絶望である。
金返せという怒号のリプが飛ぶのもわかるので、どうせだめだろうと思いながら下記にあるスカパーオンデマンドの利用規約を読んでみたら、やっぱりだめだった笑
当然のことながら、第8条(料金)には、利用者から支払われた料金等は、当社は一切払い戻しの義務を負いません、とあるし、第15条(不保証)には、当社は、天変地異や通信障害その他やむを得ない事由により、利用者に事前に通知することなく一時的に本サービスを中断することがあり、当該中断等による利用者の損害等につき一切の責任を負いません、と書いてある。悲しいけどコレ事業の免責としては当然なのよね。
私たちはこの不利な条項を飲んでいるわけなので、まあ「金返せ」はやめましょう。スカパーさんが、自主的に「これはやってしもた。一部でも返すべきや!来月分から値引きや!」とか、判断しない限りはない。
さらに言えば、今は普通に見逃し配信されているし、リアルタイムの時間、スカパー(プレミアム)では放送されたわけですし、普通のスカパーしか見られないのはお客様の都合ですし、とか言われそうである。いや、言ったら炎上すると思うけど。
もっと言うと、多くのオンデマンド民は、サッカーセットの放送分を契約したうえで、無料でオンデマンドを利用させてもらっているのだ。
なので金返せと言われても、いやオンデマンド分のお代いただいてないしwwwというのが本質なのである。それを先方が言ったら絶対炎上するけど。
「DAZNに放映権を渡せ」は暴論か
やる気がないなら、DAZNに放映権を渡せという意見も散見される。それもだいぶおかしい。
あまりにも当然のことながら、放送権(ネット配信権を含む)をJリーグから買っているのはフジテレビだ。フジテレビはDAZNに転売する権利はない。「ちゃんと配信してくれないならサポが激怒するからもうお前にはやらせない」と判断するのはJリーグである。
ルヴァンの放映権の契約が何年まで結ばれているのかは明かされていない。1月に「今年もフジテレビとスカパー!で放送決定」というリリースがJリーグから出されているだけだ。
そしてDAZN側に買う気があるかどうか。これはDAZN側にメリットが無いために、興味を示さないと見たほうがいい。なぜなら、Jリーグ全試合を中継しているのに、ここにルヴァンを加えた場合、契約者は伸びるだろうか。喜ぶのはすでに契約しているユーザーばかりのはずだ。
ルヴァンも見たいならプラス●百円という契約形態を導入しない限り、DAZNにはコストばかりがかかる話なのではないだろうか。そして単純明朗会計がDAZNのウリでもあるので、複雑なオプション制度を導入する考えは(すぐには)なさそうだ。
なのでスカパーさんには緊張感をもって全力で配信してもらう。多数のサポーターが視聴する対戦カードは「普通のスカパー」でも放送されるチャンネルを割り当てるという改善を直ちにお願いしたい。
またそれでもダメならば、以前DAZNがトラブルの際にそうしたように、すぐさまYouTubeで迂回配信すべきだ。そのバックアップも今後は行ってほしい。
DAZN一強は本当にいいのか
ユーザー目線から言っても、DAZNなら安上がりになるから一元化せよというのは極めて近視眼的な批判だと言わざるをえない。
欧州CLの日本での放映権を、昨秋にDAZNはあっさりと手放した。それは経営判断だったが、国内のユーザーは欧州CLを見られなくなるという事態に陥った。数か月してWOWOWが手を挙げたために、マンチェスターシティ対チェルシーの決勝戦もなんとか国内で視聴できそうだ。
DAZNに何かが起こったときに助けてくれるのは他の事業者だという好例だ。
たしかにWOWOW、スカパーを別に契約しなくてはならなくなると、家計的には痛手だ。だが、彼らがいなければルヴァンやCLは見られないと思った方がいい。
DAZNも最初はボロカスに言われていて、放映権をスカパーに返せと批判されていた。でも切磋琢磨して、DAZNも設備やコンテンツへの投資を行ってくれたから今がある。
スカパー、WOWOW、ほかのテレビ局がいなかったらDAZNのサービスは低下すると思う。いわゆる殿様商売、あぐらをかくというやつだ。適正なコンペティターは必要だ。私たちは、私たち自身のためにも、複数の選択肢をもっておきたい。
レオ・セアラは引き続き秘密兵器に…?
配信が観られるようになったころ、レオはほどなくベンチに下がってしまい、前田大然、オナイウ阿道というゴール量産2トップが送られた。が、二人で追加点を奪えず、結果的に土壇場のドローとなってしまった。
一番楽しみにしていたレオのプレーはあまり見られず、今のところ配信を見返す元気は残っていない…。
他のチームのアナリストたちもレオのプレーを見られなかったに違いないと思ったが、今ごろは見逃し配信で見放題である。くそう。
リーグ戦なら絶対に許されなかった後半ATでの同点被弾は、今後の糧にすればいい。なにしGL突破だ。
最終戦は清水をホームに迎える。引分以上なら首位突破で、敗戦なら清水が首位、マリノスは2位となる。例年なら1位通過だとよその組の2位と戦うことになる。当然、首位は譲れない。
(あだちさんが鹿島か札幌がプレーオフの相手になると書いていたけれど、われらⅮ組の相手は本当にA組なのか、ソース見つけられず…)
スカパーさん、次は許されないので、対策頼みます。
6月も契約しますので、来月分の視聴料を一部値引き、大歓迎。