マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

今年のユニとロンドン五輪のこと

まだ燃料は残っていた

「マリノスが優勝したから、もういい」と受け取られてしまったら悲しいのだけれど、2019年の優勝を境に「許容」の気持ちが自分の中で生まれた。

人にはそれぞれ正義があって争い合うのは仕方ないのかもしれない、とセカイノオワリが歌っていたが、2017年オフに齋藤選手が川崎に移籍金ゼロで青天の霹靂のように去っていたのはサポートノオワリだった。みんなあの行為には深く傷つけられよね。何を傷つけられたのが一番悲しかったか。それはエースと呼ばれ、キャプテン、10番を背負った男が挑戦という言葉を使ってマリノスの格を貶めたことではなかったか。

客観的にはあの頃のマリノスよりも、川崎に勢いがありもう彼らの時代がそこまで来ていたことには私たちだって薄々気づいてはいた。でも耳元で叫ばれたくない。それもよりによって自軍の看板選手がおめおめと移籍するなんて。くだらないと言われようがプライドさえも傷つけられたのだ。

その後、彼への気持ちは憎悪となり、そして日産スタジアムで彼のマリノスサポーターに対する不格好で、半端なお辞儀を見てから「無関心」へと変わったことを思い出す。

とは言え、彼は彼なりに怪我に泣き、苦労を重ねていたらしい。あまり試合に出られていなかったことくらいは知っている。いまだに頑張って欲しいなとか、活躍してほしいなという気持ちは微塵も湧いてこないのだが、「等々力で川崎をボコボコにして王手をかけ、満員の日産で優勝した」という神々しい体験をした後は、大抵のことは些細で、取るに足らぬ小事であるという結論に達した。許していないけれど許容する。歴史の1ページとして受け入れることにした。記憶からは抹消できても記録・歴史には残る。それでいいと。当時の彼のプレーに少しでも魅了された経験を持つ者として、彼が自分で納得いくプレーを取り戻し怪我に打ち勝ったらいいとは思う。でももちろんマリノスと関係のないところで。

波戸さんが「元マリノスの選手と食事したよ、さあ誰でしょう?」とやってから、斎藤、六反との食事をアップしたものだから激怒を買った。一方、六反勇治の去り方は清々しいものだったが今や現所属は横浜FC。開幕直前のタイミングにライバル川崎と、同じ町のクラブの選手。「横浜F・マリノスアンバサダー」の立場はどうなんだという気持ちも分からんでもない。

ただ今なお、これだけの燃料を搭載していたことには驚く。育ててもらったクラブの尊厳を傷つけた代償は重たいということか。ちょっと待った、ネギこと斎藤の話は冒頭の導入に使うだけのつもりだったのだが。

東京五輪世代が23歳。つまりロンドン世代は30歳に

今夏、五輪を戦う遠藤渓太らの世代は23歳だ。高卒間もないはずの渓太がもう大卒の年齢になった。そうか、もう2020年だもの。2つ前の五輪、ロンドン世代は30歳を超える。あの年、比嘉さんと斎藤が代表になるはずだったが比嘉さんは落ちた。ごめん、そこじゃない。

あの五輪で中心にいた選手。永井謙佑、権田修一、山口蛍、清武、10番は東慶悟だったか。それに忘れてはならないのが大津祐樹と扇原貴宏だ。瓦斯やセレッソが中心だった。ルックスもプレーも人気だったオーツとオーギハラ。こんな看板になる選手がマリノスに来てくれたらさぞや盛り上がるだろうに。いや、来る訳ないか。そりゃそうだ、あははは。

いや、キタwwww 6 扇原、7 大津。マリノスに欠かせない看板選手の一人になっている。優勝に欠かせなかった選手だし、連覇にも間違いなく欠かせない。タカは正確な左足の長いパスも変わっていないし、ちょっと危なげな球際も変わっていない。逆にオーツくんはスピード系アタッカーの原形を今は留めていないかも。それもまた趣がある。

今年のユニは

実は我が家の今季ユニフォームの購入にあたって、この2選手が最終選考に残った。やはりオフザピッチの貢献度も含めて選びたい。いや、実はエリキもチアゴも、渓太や喜田拓也も当然買いたかった。だが、最後は優勝決定の瞬間に出場停止の身でありながらも破顔一笑、真っ先に喜田を称えに行った姿を思い出し、タカに決めた。
子供用は迷っているうちに売り切れた。優勝パワーは本当に恐ろしい。ACL版を買おうとしたら、また売り切れた。もう買える気がしない。息子よごめん...。

そのユニでもまた炎上した

お粗末なマーキングが続々と報告されている。サプライヤーであるアディダスはどうやら中国の工場で生産しているらしい。これがマリノスに納品され、背番号やクラブロゴなどの転写プリントが行われ出荷という流れになっている。どうもこの転写の過程で人為的なミスが続発してしまった。星の向きが上下逆に貼られたのはかなり縁起が悪そう。NISSANやクラブロゴがないユニフォームは、もはやマリノスのものとは呼べない。スポンサーロゴについてもエラー。背番号のヨレ、ズレなども散見されていて(これは仕様だそうだ)クラブが謝罪文をWebに掲載する事態となった。

背景には、昨年比で大幅にユニフォームが売れ過ぎたという話。発注先の中国で感染病禍が広がったことが影響したなどと言われているが真相までは分からない。ミスは起こるものだが、いくらなんでも雑すぎる。「一枚のシャツ」と捉えるとかなり高額な品であることは間違いないわけで、私たちはクラブが用意したオフィシャルな2020年の唯一無二なグッズとしてこのユニフォームを発売当日に競って発注したわけだ。

星が増えた年の特別なユニフォームには愛情が詰まっている。だから正しいものであってほしかった。ユニフォームに込めるべき愛情がこぼれないように、クラブには迅速で誠意ある対応をしてほしい。

それすらも良い思い出に変えて行け

そんなユニ事故にガッカリされた人もいるだろう。確かに正規ユニと全く見た目が違うのは悲しい。オイシイと感じられる強い人は少数かもしれない。

だが「当たり」だったと捉えている人もいる。「世界に一つだけのユニ…悪くないだろう…」(cぺこぱ)というその姿勢、すごい。そして誰も傷つかない。すべての人が幸せになりうる。ユニフォームの差替え、もしくはプリントの貼り直しが完了するまで、スタジアムのそこかしこで間違い探しをするのも悪くないだろう。

今年もチームは快進撃を見せてくれると信じている。そうなればきっとこの開幕前の出来事は笑い話になり、連覇を彩るエピソードの一つにできる。

捉えるのは我々次第。
ACL、シドニー戦。試合に駆けつけるサポーターにとっては新ユニフォームのデビュー戦となる。

またこのユニフォームと戦う。