デジっちの放送が始まると、ああシーズン開幕が近いな!となる。
うちの息子もそうなのだけど、子供達はデジっちが大好き。去年は磐田のにゃんこスターを真似したり、名古屋のジョコビッチこと長谷川アーリアジャスールを主役に据えたWe'll rock you の替え歌とか、何回聞かされたか分からない。
ビデオカメラを託された選手たちが、選手だからこそ撮影できる寝室の様子や食事会の舞台裏、インタビューを届ける名物企画なのだが、いつからか笑いを競うようになってきた。
王者ともなると放送もトップ
放送時間の関係上、J1の18クラブを一度には紹介できないので、3〜4週に分けて全クラブが出揃う。マリノスはまだかな、今週かな、来週かなと待つのも楽しみの一つなのだが、今年は前年順位で上から順番という編集方針のようだ。
優勝したのはどこかって?
…
…
はい、ドン。
いやぁ。参った。王者ともなると、こういうのも一番の扱いなんですな。むふふ。待つ楽しみが奪われてしまったな。いやぁ。
YouTubeのリンクを貼っておくので、もし万が一見たことがない人は、今すぐ見て欲しい。最低10回。
もし視聴回数が9回以下の方は、今すぐ追いついてほしい。何しろフルバージョン。地上波で放送された時間の2倍はある。
困った時の喜田頼み
冒頭でテレビ朝日からビデオカメラを預かった、松原ケニー健、大津祐樹、扇原貴宏の3名。年齢的にもキャラクター的にも色々イタズラしてくれそうな人選だ。そして最初から、「困ったら喜田いじりで落とす」と宣言。そして幾度となく、隠し撮りされていたことに気づいた瞬間のキャプテンの苛立ちが垣間見える。いじられキャラとは言うけれど、真面目な男だけに本気で怒りはしないかと、ちょっとだけ心配になる。
というほどチョイチョイ出てくる喜田さんのキャラ、本当に美味しい。美味しいことを本人も自覚している上に、チームの雰囲気を良くするなら、新加入選手が融け込みやすくするならちょうどいいと思っていることだろう。実にしたたか。複数の役者にいる壮大なイイフンイキ醸成ストーリー。
マリノスの強さの源泉がここにあるとしたら。
体幹が強いのだか、重心を移動させる能力が高いんだか知らないが、最後に軽々と椅子を持ち上げてVTRの締めに持っていくのも喜田拓也の仕事。あのはにかんだような、照れくさいような、周りが爆笑している理由が本当には理解できていないような合わせている感じの笑顔…。最高だったぞ!!!!
上回る活躍を見せたのは
VTR前半のMVPは、間違いなく2020年新加入のGK、世代別の代表でも活躍してきたオビパウエルオビンナ(22)だろう。登場の度に何度でも氏名年齢を字幕で出してくれる編集により、マリサポ以外にも知名度が相当上がったのではないか。
5分弱の間に、4回も名前が出てきたのはとにかくすごい。
オビパウエルオビンナ(22)は、原田岳の鉄砲玉的ポジションは奪ったようだ。次はベンチ入り、パギからレギュラーを奪うことが目標となる。
プレーは…練習の映像が出てきてないので知らん。恵まれた体躯で、本人も言う通り新卒ながらすでに半年マリノスの練習に出ているのは財産。ルヴァン杯予選があれば絶好のデビューの機会だったかもしれないがいきなりリーグ戦またはACLを狙うしかない。
GKの陣容はいい感じに厚い。優勝の立役者である朴一圭はもちろん健在。最終節に危機を救ったウッズ・中林洋次がレンタルから完全移籍に切り替えて加入し、徳島の正守護神だった梶川裕嗣は28歳でJ2屈指とも言われた実力者が2番手を争う。
そこに割って入れるかオビパウエルオビンナ(22)。一つしかないGKのレギュラーは険しい。試合経験を積むという点では、新卒でJ1の上位に加入するのはリスクが高い。今やキックの精度を求められないGKなどいないが、それにしてもマリノスで要求されるそれは恐ろしいほど高い。
でも、得るものも大きい。そこに挑んだ。キャンプではケーキを運んでいるが、夏以降にはオビがゴールを守っているかもしれない。ヨコハマのゴールマウスだけでなく、五輪での日本のゴールマウスも。
昨年は飯倉、パギ、杉本、中林と4人がリーグ戦に出場した。一人がフルタイム出場することも多いポジションだから4人というのは大変珍しい。
競争。
最後にDAZNのプレシーズンニュースで喜田キャプテンが語った珠玉のインタビューを引用して、2月に向かおう。
去年のチャンピオンという称号が保証してくれるものは何もない。また厳しい戦いが待っていると思うし、みんなの気持ちは一つ。みんなと楽しんで、ハードワークしてやっていきたい
なんだ、この100点コメント。オビもがんばれ!