マリノスのサッカーを客観的に見ることは難しい。それが思い入れと言うものだから。
他サポに、塩だの、マルティノス頼みだの、言われても悔しくないというか、的外れというかピンと来なかったものだ。
マリノスのサッカーの変化が各方面で取り沙汰されている。マリノスというよりは、本当はシティそのもの。もしこの先、私たちが夢想しているように、マリノスがリーグに新風を巻き起こし、席巻するようなことがあるなら、マリノス以外のファンはほぼ初めてCFGの日本上陸を実感するのかもしれない。
加地亮の解説はともかく、戦術解説型の記事、ブログは大変分かりやすいものが多かった。読めば読むほど、壮大で野心的な挑戦と知る。小気味の良いパス回しと、一瞬の隙を見逃さないアタックとはサッカーの魅力の本質にあるし、実際に後半の半ばまで強いセレッソに主導権を渡さなかったという事実。昨夏のベストゲームと言っていい鹿島戦での果敢なビルドアップに驚かされた後だが、今年さらにワンタッチプレーの正確性が上がっていることを感じた。エリク モンバエルツ監督のもたらした財産だと多くが指摘していることに同意したい。
パスミスが元で失点を量産するのが先か、習熟して切れ味を増すのが先かと誰かが書いていた。これこそ選手たちのクオリティとアンジェ ポステコグルー監督の手腕によって大きく結果が変わってくるだろう。はっきり言えることは、このチームの成長と、サッカー(システム)の定着までを見守れる私たちは幸せであるということ。オシム市原の躍進もこんな感じだったのだろうか、というのは少し早すぎるか。ACLを最後に戦ってからもう4年が経過してしまったが、これがアジアでも通用するのかどうか見てみたい。そのための今年の戦いでもある。
そんなACLに出る柏を日程面でサポートするための金曜開催である。できるだけ曜日を分けるという発想は、部分的に賛成。時間が他カードと重なっていないのは、DAZNなどを通じて他の試合を観るチャンスが増えることにつながる。だが金曜開催は、社畜型サポーターにはちと困る。それでもこれは長居には行けなかった私たちの、私の用意周到なる外出アポ&直帰計画をもってすればなんとかなる。諦め掛けていたチケットも、Lチケで復活していたところをあわてて入手した。待ってろ、日立台。いやスポンサーに敬意を表して「三協フロンテア柏」と呼ぼうか。俺の開幕は目の前である。
ACL組、しかもC大阪と柏という対戦成績の悪い相手、連チャンアウェイという、最難関の開幕となっている。Jリーグファンを驚かせたマリノスにとっては、継続性が問われる大事な第2戦だ。ハイプレスの申し子、中川寛斗はベンチが続いているようだが、柏のプレスをくぐってビルドアップできたらホンモノと言ってもいいのではないか。
500回を超えるパス回数は相手を大きく上回る。成功率も8割以上。すごく乱暴に、リアクションは弱者、ポゼッションは強者と分けて良いのなら、ポゼッションへの転換は誰しもが憧れ、甘い夢を見る。しかも、それが世界のフットボールのど真ん中で磨かれているメソッドなのだからwktkしないほうがどうかしている。名鯱のトラディショナルな革命路線と、我らの一見アバンギャルドな転換は今後、リーグ全体で大きな注目を集めるかもしれない。韓国式スパルタの相手を破るまでには至らなかったが、次なるは内製型ハイプレス。
俺の開幕まであと少し。