銀皿航海 蹴球7日制

横浜F・マリノスサポーターです。好きな言葉はシャーレです。

がんばれしゅんすけとか言ってます

もうね、びっくりするほど、トリコロール成分が低めの生活。
ついには、今月末のエコパ遠征の中止も決まってしまった。

理由は2つ。1つは翌月曜日の、超重要な会議の準備。10年に一度の逸材とか、言うじゃない。ああいう感じ、10年に一度レベルの会議。未だかつて経験したことのない豪雨とか言うじゃない。あんな感じ。ぶっちゃけ普通なら、袋井まで200キロ近く遠征している場合じゃない。けれども、中村俊輔が率いるジュビロ磐田との再戦だから、なんとか土曜日に出勤してでも、土曜日に深夜残業してでも準備を終わらせるつもりだった。
こう聞くと、かなり過酷な労働環境のように聞こえるけど、10年に一度のレベルだから仕方がない。エコパまで出かけて、何かあったら目も当てられないのだ。

もう1つの理由は、うちのしゅんすけの試合が入ったこと。最近は月に2回は、土日がつぶれている。困ったことに、直前に試合が組まれることが多いので予定が立てづらい。このエコパの週も危険な予感はあった。いつもは直前に決まるくせに、結局この週は早々に、土・日と異なる大会へのエントリーが決まって、完全に試合終了。いや、逆だ、しゅんすけの試合はこれでたくさん見られる。

小学校1年生の試合、それもたいした大会ではなく、1日限りのフットサルだ。この先、どこを目指しているんだかは知らない。たぶんしゅんすけ本人もよく分かっていないと思う。これが高学年になると、友達とともに電車で勝手に出かけたりするのだろう。だがまだ1年生だ。
それに加えて、我が家にはこの数年で培われたトリコロールなサポーター気質がある。したがって、次男の通称・バブンスキーももれなく練習試合に帯同するのである。本家のバブちゃん同様に愛想がよくてイケメンだが、息子同様に本家は全然試合には絡まない(涙)。

そんなジョークは置いといて、少しずつ一生懸命にサッカーをやるようになってきたのが、しゅんすけの最近の変化。こないだは味スタに中村俊輔が乗り込んで来たため、うちの奥さんは単身で観戦に行くはずだった。結果的にその日も、「こっちのしゅんすけ」の試合と重なってしまったのだけど、そんな妻は、「あっちの俊輔」の試合諦めてこっちのしゅんすけの応援に来たのだから、絶対走り負けるなと叱咤。そう、ウマイヘタはある意味仕方がない。くっそウマイところに勝てなくたって怒ったりはしない。だが気持ちが切れていたり、途中で諦めたり、そんなのは許したくない。日産スタジアムでプロを応援している時でも、スコアがビハインドな場面で消極的なボール回ししていると「気持ち見せろよ!」と怒り出す人がいるでしょう。あの感じ。

で、その日は結局、惜しい試合もあったのだけど、4チームによる総当たり形式で、3戦3敗だった。これは、今年から入団してしまった強豪チームではなく、昔から馴染みの地元チームの仲間と臨んだ試合だったから苦戦は必至だったのだ。その帰路、初めてしゅんすけが号泣していた。チームメイトはケロっとしているのに、なぜか彼だけが悔しがっている。

今までは子供にありがちな「うーん、くやしー。くやしーけどつぎこそはゆーしょーだぁ!おー!」みたいな馬鹿ポジティブな反応だったのだが、この敗戦ははっきりと違った。

恐らくは弱小であっても、中心選手の自覚がそうさせるのだ。比べるのはあまりに失礼と先に断っておくが、今季の出だしではチームの敗戦責任を一人背負うように泣く齋藤学の姿があった。本質的には一緒なのではないか。

フットサルは人数が少なく1対1の場面が多いので、子供であっても責任が重い。このこともしゅんすけの自覚を促すのに適当だった。

その夜、私がサポーターとして送ったアドバイスは大したことではない。
弱いからこそ味方に指示を出してやろう
1人剥がして、相手ゴールに近づいてからシュートを打とう
取られたらすぐに取り返そう。切り替えの早さが命

たった1週間後、次なるフットサル大会がすぐにあった。この日も、弱小チームで出場、しかも運動会と重なった何名かが欠場するというさらに厳しい条件だった。トンデモナイレベルのチームには二桁失点の大敗も喫した。

だが、彼なりに準備をしたのだろう。一週前よりも、声出し、1対1の局面での落ち着きが向上していた。2戦2敗同士の最弱決定戦で、しゅんすけが3ゴールを挙げて、6-0の勝利に導いたのだった。

続く3位決定戦では、同じチームに2点を先制されるまさかの展開で、後半開始からしゅんすけを投入。そこから彼の1G1Aで同点に持ち込み、PK戦では自ら決めて勝利に貢献。親のひいき目とかを抜きにして、しゅんすけがいなかったら、この2勝はなかったと断言できる。

成長を見せつけた1週間。では帰りの車の中が、しゅんすけに対する賛辞に溢れていたかと言えば、むしろ逆。できなかったプレーを思い出させては、厳しい指摘の声が両親から飛ぶのである。

おお、スパルタ!星一徹のようだ。
かと聞かれたら、そうでもない。もしもあなたがクリロナの親ならば、たかがフットサルの1試合で満足するだろうか。そんなことはあり得ない。

勝利は確かに素晴らしい。でも相手に恵まれたに過ぎない気持ちも強い。彼の所属する強豪チームならば、優勝していたかも知れないし、彼の出番などなかったかもしれない。

つまりは、要求するレベルが上がる。より高いレベルを知るほどに。
Jサポもそうだと思わないか。もし残留争いをしていたら、1試合の引き分けすら高い価値に思える。優勝争いをしているチームなら引き分けは負けに等しい。J2のチームなら、J1に勝てばお祭り騒ぎだし、J3に負ければお通夜になる。だから天皇杯はかくも面白い。

果たして、両親が求める水準はどんどん上がってしまっている。そのことは本人も少しずつ気づいているだろう。

ともあれ、公式戦での人生初ハットトリックは誇らしい。マリノスが残留争い候補から、優勝争いに足を踏み入れたように、君のサッカー人生にも幸多かれ。