開幕戦は後半からの出場だった兵藤慎剛が、次節はスタメンが予想されているそう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170301-00000225-sph-socc
報知の記事によれば、兵藤がプロ初ゴールをあげた場所は三ツ沢で、対戦カードは横浜対札幌だった。昨年までのホームスタジアムに思い入れがない選手などいるわけがないが、こうした因縁を知っていると試合は面白くなる。
札幌の前線といえば、都倉。昨年のJ2では脅威になっていたが、強いタイプのFWには中澤佑二のディフェンスがよく効く。
周りを生かし、周りに生かされる兵藤の真価が発揮されるのはもう少し時間がかかる気はするが、マリノス守備陣の癖、距離感をよく知るのは厄介だ。
全く兵藤が敵として三ツ沢に来るなんて。時代は変わった。監督がエリクではなかったら、それでもあれほど兵藤の出番は減ったのだろうか。
ここで話はガラリと変わって、ダゾーンを褒めたい。讃えたい。
J1第1節のベストゴール集に続いて、ベストセーブ集をまとめたことだ。ご存知の通り、ベスト5のランキングにも関わらず、登場したゴールキーパーは4名だった。
それは我らか守護神、飯倉大樹が1位と4位と、二度もランクインしたからだ。4位は青木のドフリーでのダイビングヘッドを止めたシーン。全く同じことを感じたマリサポは多数だったはずだ。ハァー?? 興梠のエリア内での13mのシュートをキャッチしたシーンの方が凄かったじゃろがい!! 全くダゾーンは何も分かっておらん!!
と思ったら、そのビッグセーブはまさに第1位のそれだったのだ。
…なかなか分かっているではないか、ダゾーン。ベスト5のランキングで二回登場とはオキテ破りというか、インプレッシブというか。しかし後半アディショナルタイムの関根の1対1をストップしたアレも、入れてはくれぬか。
飯倉のセーブは、前田直輝の勝ち越しゴールと同等の価値がある。勝利に導いた1人であることは疑いがない。
しかし2失点して、浦和に試合をひっくり返されたのも事実。ミロシュ・デゲネクとの言葉のコミュニケーションについては改善し続けなくてはならない。
浦和に劇的に勝っても、札幌に勝ち点を取りこぼしているようでは、はっきり言って意味がなくなる。率直に言って、J2からの昇格組からは勝ち点6をあげられないようなら、上位進出はおぼつかないだろう。
15勝11分4敗というのが、最近5年のマリノス対昇格組の対戦成績である。勝率はちょうど5割で、平均勝ち点は、1.87。実にマリノスらしい数字だが、これではいけない。
2017 札幌 清水 C大
2016 大宮2分 磐田1勝1分 福岡1勝1分
2015 湘南1勝1分 松本1勝1分 山形1分1敗
2014 G大1勝1敗 神戸1勝1分 徳島2勝
2013 甲府2分 湘南2勝 大分1勝1分
2012 F東1勝1敗 鳥栖1勝1敗 札幌2勝
札幌のように、J2優勝チームという条件で絞れば、3勝5分2敗である。平均勝ち点は1.4まで下がる。
このように、まったく楽観できない。それどころか、勝って当たり前と思う方がおかしいデータが出ている。
しかも浦和のような強いチームと撃ち合って勝った後だからこそ、余計に戦いづらいはずだ。それはマリノスがとりわけ、守備を固めた相手を崩し切れないからである。
スペースを与えてくれない相手(札幌)をどう崩すかは、マリノスに限らず簡単なことではない。けれども特にマリノスは背後を突きたいのに、その背後というものが少ない。J1でもっとも守備的と言われる甲府に毎回毎回手を焼いて、引分を繰り返していたのもそのためだ。
だが昨秋の甲府戦は、齋藤学が切り裂いて、4-0の完勝をおさめた。札幌戦でも一回、早く崩せれば、再現の可能性は大いにある。
昇格組からの勝ち点3奪取は、絶対に譲れない。自分たちでボールの主導権を握った上で崩す。これが出来るか、出来ないかは、この1年の順位に直結するだろう。
三ツ沢のチケット、完売間近。今年のマリノスは一味違う。