マリノスにシャーレを 2021

横浜F・マリノスの話題を中心に、いちサポーター目線で愛を語ります。いちお3級審判、不定期で審判やルールネタも。サッカー少年2人の父。

この試合の収穫【J1第14節●鹿島戦3-5】

あまりにもキレイなパスワークで鹿島の強力な守備プレスを無効化し、エウベルのクロスがマイナス方向に来ても強い意志でオナイウ阿道のヘディングでねじ込んだものだから、ついここがカシマスタジアムであることを忘れてしまいそうだった。

 

1-0で終わってもなんらおかしくなかった前半。コントロールはできていた。ただ自分たちのミスによって、みすみす流れを手放してしまった印象が強い。

 

調子を上げてきた鹿島は、それらをほぼパーフェクトに得点につなげてきて、たった15分間で取り返しのつかない差ができていた。

 

この日、Jリーグの日。鹿島とマリノスのリーグ戦は63試合目。5点というのは両チームを通じての最多得点、最多失点記録となった。両軍あわせて8点というのももちろん最多である。

 

はじめにメンタルありき

高丘陽平のここまでの貢献に何かケチをはさむ余地はないと思っている。したがって、明確なミスはあったが、この試合に重なってくれたおかげで喫したのはこの試合の敗戦だけだとすら思っている。

毎試合なにかしらポカをするタイプの選手もいる。だが高丘陽平は違う。それにミスをしない選手などいない。試合終了同時に、自責の念に駆られてしまうのは仕方がない。本当に90分間戦い抜いてくれた。タオルが投げ込まれてもおかしくない5失点目だったが、最後まで下を向かなかった。

 

オフェンス陣も、取り返そうとした。これまでの高丘のがんばりに報いるとかいう、スポーツ新聞らしいエモの押し付けではない。そういう風に教育されて、染められてきたのだ。アンジェ・ポステコグルー監督は、3点ビハインドだとして戦うことをやめてしまう選手など使うはずもない。

 

今年こそカシマスタジアムで勝利を、という思いが強かっただけに落胆はあったけれどマリノスの選手はこの敗戦で長くうなだれたりしない。そこが一番誇らしい点。

 

強い気持ちで改善点を振り返る

5点を全体としてとらえるなら、やってはいけないミスに不運も重なって大量失点につながった。

誰かのせいにするのは簡単である。高丘のキャッチミス、キックミスもあったし、守備の寄せが遅かったのもある。ティーラトンのPKを与えたプレーは不用意だった。あれ、もったいなかったし、もらい方もさすが鹿島なんだよな。(←さすが、のくだりは褒めていません)

 

正直、鹿島がよくまああれだけ決定力高く決めてきたなというあきれる気持ちの方が大きい。土居さんってどこの世界的ストライカーですかね。

 

鹿島ペースになったときに、もう少し大きくクリアする、前に蹴るという工夫もあってもよかったのではないか。この試合に限らずセカンドボールが相手に渡って波状攻撃が続く時間というのがめだつ。多くの試合ではその時間をしのいで、再びマリノスの時間に戻すということができているのだが、鹿島にはことごとく押し切られてしまった。

 

またこの話と連動するのだが、押し込まれるから相手のセットプレーが増える。鹿島は町田という高いターゲットがいて、相当に自信をもっている。土居の同点ゴールは、こぼれ球に対する反応の速さの賜物であり、いかに普段からもセットプレーとはボールがこぼれるものであることを意識しているかで相手が上回ったのではないだろうか。

 

盛り返した強さ、またも天野純…

1-4となったのは55分。後半わずか10分間の悪夢の時間帯だった。

その直後の58分、4枚交代(喜田、マルコス、扇原、松原 → 渡辺、レオ、小池、天野)を断行。この選手たちは、自らが喫した失点ではないので、ピッチの流れはフラットに戻ったのではないだろうか。3点差となる前に、交代のカードを切りたかったが、あまりにも怒涛だった。

 

大方の予想通り、中2日でのぞんだ鹿島の足が止まっていく。70分過ぎだ。逆に言えばよくもったし、マリノスのパスワークに完全に崩されて先制点を許したにもかかわらず、ミスをものにしてよく追いついたし、そのあと後半スタートからテンション高く勝負をかけてきたのは勝負師というしかない。

 

だからこそ、下を向かないフレッシュなマリノスの攻撃もしのぎ切ることができた。3得点したマリノスも見事は見事なのだ。とくにセットプレーで見せた渡辺皓太と天野純のキックは特筆すべきものだった。相手のお株を奪うセットプレーからの得点は価値がある。

とくに天野純が頭で押し込んだゴールは殊勲の分、加点してあげたい。

 

マリノスユースOB、右サイドバックの常本が2枚目の警告で退場したものの、時間は遅かった。だけれどもサイドに起点を作り続けて、相手を嫌がらせ続けたからこその2枚目の警告だ。

 

点差が離れているとは思えない質の高いゲームは見せた。せめてもの意地。

 

それにしても山本雄大主審、よかったなぁ。このカードだからあわせたのか、こまめに笛を吹かない方針が一貫していたので、フィジカルコンタクトばちばちで流れが途切れない。でも無謀なプレーにはきちんと警告。隠れたこのゲームの立役者だったことは記しておきたい。

 

このあとも問われるリバウンドメンタリティ

喜田拓也の悔しさをかみ殺したコメントを引用するまでもなく、大事なのは次の試合。切り替えていくしかない。

次節は下位にいる柏、オーソドックスな守備方法の相性からも これは試合を支配できる可能性は高い。そうでなくては困る。

 

そのときにこそたくましさを見せて、再び連勝の道を進めばいい。

 

リーグ戦で今年カシマに行くことはもうないのだから、禊はすませた。

ぶれないインテンシティ。次に行こう。