マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

【イニエスタ契約延長】の他サポから見た価値

アンドレス・イニエスタが来日してから、7月で3年になる。 

 

5月11日は、彼の37歳の誕生日だったがその前日に突如として設定された「重要な記者会見」は、過去の事例から言っても、37歳になるいう年齢的な事実から言っても、ネガティブな内容ではないかという憶測が駆け巡った。

 

●今季限りでの引退 

●夏前に神戸退団、欧州の新シーズンにあわせて帰国

 

普通は、このいずれか。

でなければ、【重要な記者会見】などするはずがない。そう予想された。

 

しかし、会見の内容は、契約2年延長という内容だった。減俸を受け入れただけでなく、第二のホーム。家族となかなか会えないこと以外、本当に不満なし。ここでキャリアを終えたいと、神戸との蜜月をうかがわせる絶賛コメント。

 

決め手となったのは、「信頼されていると感じたから」だという。

神戸にとってうれしいニュースなのはもちろんだけれども、他サポの立場から見るとこれはどんな価値を持つのだろうか。 

 


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色褪せない世界一の輝き

イニエスタの分かりやすい功績は、神戸に天皇杯というタイトルをもたらしたことだろう。2020年元日、新国立競技場のこけら落としとなる試合で、キャプテン・イニエスタが天皇杯を掲げたシーンは世界で取り上げられた。

国内最多のタイトル数を誇る鹿島を降して、神戸が戴冠したという事実は大きい。タイトルがあるクラブと、ないクラブの差は歴然とある。

そのことによって初出場を果たしたACLでは日本勢最高のベスト4に進出したのは記憶に新しい。

 

元日までイニエスタ、プレーしますかね、普通。ACLでは筋肉断裂したままPKのキッカーやりますかね…。言わずもがな、この本気の姿勢は感動を呼ぶ。

だがACLの怪我をおしての強行出場は代償も負った。ピッチに帰ってきたのは今月になってからだった。

先週末、日産スタジアムでの試合でもマリノスにリードを許す中で途中出場してさすがのプレーを見せていた。

 

分かりやすいのはスピードが武器の古橋亨吾へのスルーパス。危険度高い。こないだDAZNで中村憲剛氏が解説していたがバックステップを使って空間を作ったり、味方のための時間を作ったり、やはり役者が違う。

 

盛者必衰とはいうものの

「全盛期と変わらない」 と言えばうそになるだろう。南アW杯の決勝、ヨハネスブルクで決勝点を叩きこんで頂点に立ってから10年が立つ。バルセロナで戦い続けられるならば、日本にはいないはずである。だが今も日本のファンをうならせているのも事実。

このスペイン対オランダという決勝戦でプレーしていた選手に、ダビド・ビジャやフェルナンドトーレスがいる。

彼らも日本で元気にプレーする姿を見せてくれたが、いずれも程なく引退してしまっている。それだけに一層、イニエスタの2年契約延長のバリューが際立つのである。

 

他にも来日した大物が、看板倒れで終わった選手のほうが多い。名前を出すことはないが、その昔、カフーというそれはそれは世界最高の右サイドバックがいて、ヨコハマに来ることが決まっていたらしいのだけど、20年経った今も来日していない。

それくらい大物選手、いや超大物選手が、残り続けるのはとんでもない稀有なことなのだ。

 

減額の幅は12億円…?

来日当初のイニエスタの年俸は32億円だったそうで、新聞によると新年俸は20億円とも15億円とも報じられている。

Jリーグ公式サイトで発表されている数字(2019年、コロナ前だけど)では、32億円あれば、ほぼ全チームが1チーム丸ごとまかなえるほどの金額である。ちなみに横浜FMは26.8億円。

減額幅を12億円と見積もっても、当時の千葉や仙台クラスの全選手が雇えてしまうほどの圧縮。異次元である。

 

この半額近い減俸をイニエスタが納得したのは、「クラブが自分を信頼してくれているから」という理由が大きいからだと思われる。

 

そう、よそのチームが2倍のお金を出しても、たぶんイニエスタを迎え入れることはできない。もうこの次元になると、お金以上の何か。神戸というクラブが、あるいは町がイニエスタが信頼を寄せていることが、何か自分たちのことのように誇らしく思える。

 

2023年までのユニフォームとチケットと心強さと

さて本題だ。

記者会見直後には、価格20万円の契約延長記念のスペシャルユニフォームが売り出された。背番号にちなんで88着限定。これが1時間で完売したという。2千万円弱の売上。マリノスのスペシャルユニフォームの値段が2万円超で話題になったが、信じられなく程安く感じられてしまう。

 

こうして考えると商法次第で、アッという前に回収できてしまいそうだ。いや、まあ口でいうのは簡単か。コロナの影響で、ワクチンが普及したとしてもすぐに客足が戻るかは微妙だからだ。

 

だがご存知のとおり、イニエスタが健在ならアウェイゲームのチケットもバカ売れする。日産や埼スタ、味スタなどキャパの大きいスタジアムをかかえるチームにとっては、イニエスタ目当てのお客様は本当にデカい。そんな「ホームチーム目当てではない」人たちをどう惹きつけるか、これはクラブと、既存サポの様々なアクティベーションが問われる。

マリノスならばSNSで惹きつけ、スタグルで胃袋を取り込んで、さらにサッカーの内容でも魅了したい。 

 

またDAZNマネー、優勝した19年の強化金が、来年まで5億円入るはず。「イニエスタのいるJリーグで夢をかなえないか、ヨコハマ経由CFG行きの夢をかなえないか」の口説き文句も使える。ずるい笑?

 

マンチェスターシティがプレミアリーグの優勝を決めたこと、バルセロナが痛恨の引分でラリーガの優勝争いから後退したこと、こんな海外の情勢を知らない人は、日本には山ほどいる。

またイニエスタが日本にいることは知っていても、「いつか生で見てみたいな。でもチケットどうやって買うかわからないしな」と、3年も見込み客のままの人もゴマンといる。イニエスタを使わせていただいて取り込みたい。

 


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「ハンドシチャッタ!」でおなじみの楽天モバイルの宣伝。こうしたCM起用もバンバンやってほしい。

イニエスタは神戸のもの。肖像はイニエスタのもの。でも、そんなものをはみ出るイニエスタの価値は、まだまだみんなで使える。言葉は悪いけれど、使いつくせないほど。

 

 

天敵、喜田拓也、出動

2019年にともにベストイレブンを受賞した、イニエスタと喜田拓也。キーボーは初対決となった2018年のノエスタでイニエスタを徹底マークして以降、どうもイニエスタもやりづらいそぶりを見せている。

先週の試合でも、途中出場でピッチに入ってきたイニエスタが喜田の背中をポンポンと叩く姿が目撃されていて、「オ手柔ラカニ頼ムヨ」という意図があったのでは。

 

キーボーがイニエスタからボールを奪えば奪うほど、キーボーの価値も上がるというもの。今後あと何試合、この二人のマッチアップが見られるかは分からないけれど、神戸対マリノスでは、ぜひここに注目していただきたい。

 

今年のリーグでの対戦は、年末に近い11月27日@ノエビアスタジアム。

37節で、神戸にとってはホーム最終戦となる。ごめんね、マリノスそういう空気読めないので先に謝っておきますね。

 

このころには多くのアウェイサポーターが行けるようになればいい。

 

イニエスタさん、これからもしばらく宜しくお願いします!

ヴィッセルサポの皆さん、おめでとうございます。