今年もマリノスにシャーレを 2020

シャーレを掲げることは難しく、守ることはさらに難しい。連覇に挑む2020年、アウトサイダーではなく本命として、今年もシャーレを掲げよう。座右の銘はシャーレです。

強き者よ、門をこじ開けよ【J1第2節△浦和戦0-0】

試合前からいくつものサプライズがあった再開初戦。
まずはスターティングメンバーを振り返らざるを得ない。

GK 梶川
DF小池 實藤 畠中 ブン
MF 喜田 扇原
      天野
FW 仲川 エリキ 遠藤

SUB 中林 チアゴ 伊藤 マルコス 水沼 エジガル オナイウ

事前予想とはかけ離れたスタメン発表に、多くのサポーターがずっこけ、ある者は身を乗り出し、ある者は笑いが止まらなくなった。
コロナによる中断期間中に加入した3選手が揃ってスタメンとは…。實藤友紀は、骨折から復帰を目指すチアゴ・マルチンスのコンディションが完全には整わない中である程度予測されていた。まさかだったのはマルコスではなく天野純。それに小池龍太の起用で、松原健はベンチ外だ。
そしてエリキをCFに起用して、遠藤渓太を選んだという指揮官の狙いとは。試合後の監督コメント「前日練習で松原健が大きなけがをしてしまったので小池を起用することになった。調子のいい11人を見極めてピッチに送り出すのが私の仕事だ」という言葉に驚いたが、マツケンの怪我の具合が心配だ。月曜に何かリリースがあるだろうか。前半ATのスプリント後に腿裏を抑えて倒れ込んだ實藤とともに軽症であってほしい。

ただボスは予想を裏切ったわけでもなんでもない。記者が予想の根拠とした公開練習の布陣を試した後にいろんなことが変わっただけだろう。過密日程だからメンバーの固定はないと言う。つまり、今から水曜の湘南戦のメンバーを考えるのが楽しみだ。

心身のバランスなのかな

その小池は汰木の一瞬のスピードに手を焼いているようだった。前半5分、最初の決定機は浦和だった。汰木がペナ角をなぞるようにして小池を振り払ってミドルシュートを放つが、梶川裕嗣が横っ飛びで弾く。危ない。最初のシュートは浦和。小池の身体が重いのか、汰木の調子がいいのか。フィニッシュの精度は高くないが、この後も何度か汰木がボールを運ぶことで怖さを感じた。

マリノスはちょっとしたパスのズレが多い印象。短く弱くなって、浦和にさらわれることも。また後ろ向きで受けたときの柴戸の寄せの速さよ。「普段」の喜田拓也ならもっと判断が速く、シンプルにプレーしていたかなーと思う。気持ちは入っているが、コンディションがついてきてないのか。とすると、これが試合勘というやつか。

精度はシュートと、その直前の選択についても

前半は浦和が設定してきた狩場にあえて飛び込んでいるところもあったが扇原貴宏が上手に散らすようになってから、またサネのパスの速さ効果的で、浦和は苦しまぎれのクリアが増える。その結果、マリノスがボールを支配できるようになる。

43分、短く繋いでくると見せかけて、縦パス1本で「忘れた頃のエリキの裏抜け」は最高だった。シュートは惜しくも枠外だったが最後に作った決定機で後半に期待を持たせる。

浦和の守備では橋岡の運動量やトーマス・デンの高さ、カバーリングによる奮闘が光る。この2人が試合終了時にはボロボロになっていたところにマリノスの攻撃力がうかがえる。

精度のことを仲川輝人も口にしていた。落ち着きがなく力んでしまっていたとの試合後のコメント。後半のテルのシュート2本はいずれも枠外。この辺りのことを言っているのだと思う。

また選択ということでは、エリキが一人でカウンターを仕掛け、えー!そんなアバウトなボールを大チャンスにしてしまうの?!案件の際のこと。後半3分。

エリア内、ファーサイドにはテルがフリーで待っていたのだが…エリキの選択はシュート。これは西川に阻まれてしまう。西川としてはもう賭けだったと思うが、テルに出していればゴールは間違いなかった場面だけに残念だ。

途中にマルコスとエジガルが出てくるエグさ

實藤をチアゴに替えざるを得なかったのは誤算だが、それ以外の最初の交代は62分。遠藤渓太と天野に替えて、エジガルジュニオとマルコス・ジュニオールが出場。2人とも気合い十分のいい面構えである。浦和もその5分前に、長澤汰木に替えてマルティノスと関根を投入しスピード系で勝負をかける。とにかくボールを拾ったらこの2人に長いボールを送るというのはシンプルだ。かっこいいものではないが戦い方としてハッキリはしている。
一方でマリノスがやることは変わらない。点が欲しい。固く閉じられた中央の門をこじ開けたい。

マリノスが攻め込む。浦和は思わずエリア側でファウルをしてしまう回数が多い。だいぶキツそうだ。でもデンだ。中央にデデーン。なんという辛抱強さか。
エジガル、マルコスがフレッシュに出てきてもなお崩れない浦和。西川の執念も凄まじかった。エジガルの最後のシュート、岩波の足に跳ね返ったあのボールに反応してしまうのだから、凄すぎる。

スコアレスドローを喜ぶ相手を乗り越えなければ

おいおい、再開初戦、ここは埼玉スタジアム。お前たちは誇り高き浦和レッズじゃないのかよ…。そう言いたくなった。後半アディショナルタイム、スコアレスのままなのに、リスタートに時間をかけてくる浦和はリードしているかのような振る舞いだった。

試合終了時に悔しさばかりが残るマリノスと、安堵の表情の浦和。ドローの受け止め方は極端だった。マリノスに対する畏怖の表れと言えば聞こえはいい。別に浦和も堕ちたものだなとか言うつもりも全くない。それくらい最後の圧の差は明らかだった。あんなに粘り強く、マリノス対策の教えを守り続ける浦和の姿は感動的でもある。

マリノスはどうだ。「仕留めきれなかった」(喜田)という言葉通りだろう。オープンになった時間は早かった。ハーフタイム、ゼロゼロだったのに私は最終スコアを3-2かなと予想したほどだ。でも1点も入らなかった。崩しきれなかった。

連覇への道は険しい。浦和のような元来個々の能力でも優れるチームが自分たちのスタイルを曲げてでも対策してくる。ドローで喜ぶほどに。それを乗り越えていかなければ。1ゴールの重みは、恐らく去年よりもぐっと重くなるだろう。今と同じままでは、足りない。そのための競争でもある。水曜日の人選が待ちきれない。

もう一度関係者に感謝を

6万枚のビニールシートなど埼スタ全体のコレオグラフィは壮観だった。(ボランティアスタッフなどは入場しておらず、クラブ関係者のみが徹夜作業でやったのだと信じているが)そりゃ選手はあれを見て何も感じないはずがない。試合後にこみ上げてくる涙を抑えきれない西川も素敵だったな。いいやつだな。

埼スタだけではなく、大雨が心配された大分も含めて9試合が無事に行われた。再開初戦、ここからが大事だが、サッカーのある喜びを取り戻してくれて本当にありがとうございました。

リモートマッチは、順当なら次で終わり。埼スタの雰囲気良かった。余計な場内音がなかったので大槻監督の怒声がたくさん聞こえたな。判定への異議もなかなかのボリュームであった。非日常の雰囲気を味わならばやはり歓声の再生はない方がいい。

波戸、栗原両氏の出番は次もあるのかな。試合中は失礼してしまったが、この2ショット、好き。
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次こそはリーグ初勝利を。もう再開した安堵の余韻に浸っているヒマはない…!