今年もマリノスにシャーレを 2023

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

電撃加入でも「大津祐樹を止めないで」

ああ、髪は長かったけど、要するに純で、サッカーが好きで、良い奴なのだ。

8年前の夏、つまり松田直樹の訃報と同じタイミングに、大津祐樹は押しも押されもせぬ有望アタッカーとして海を渡る決断をしました。90年3月生まれの大津は当時21歳、ロンドン五輪予選で名を馳せ始めた頃のことです。

守備の要は吉田麻也、ダブルボランチは山口蛍と扇原貴宏でした。攻撃は永井謙佑と大津祐樹だったのは衆目の一致するところではないかと思います。

大津祐樹を止めないで! 2011/07/23 国立競技場 - YouTube

冒頭1〜2分だけ見てみてください。退団のセレモニーで泣く姿が初々しく、柏レイソルへの愛を感じさせるとてもいいシーンです。今も、すごくチームの雰囲気を良くしてくれていると感じますが、当時から優れた人間性を持っていたのかもしれません。本当にチャラいイメージしかなかったのですが。

97年3月生まれで22歳になり、やはりこの世代の三好康児がまたこの港から世界は飛び出そうとしています。大津はさらに1年若かったんですね。三好の後釜かとも言われる、渡辺皓太の電撃加入には驚かされました。またしても、的確な補強です。コパアメリカの日本代表にJ2から唯一選出された実力者です。

【公式】ゴール動画:渡辺 皓太(東京V)39分 東京ヴェルディvsFC琉球 明治安田生命J2リーグ 第9節 2019/4/13 - YouTube

マリノスに順応しそうなボランチまたはインサイドハーフ。しかも20歳、先月に東京ヴェルディのキャプテンに就任したばかり。間違いなく、争奪戦になる逸材です。このタイミングで「マリノスでなければ移籍しなかったかも」と語っており、マリノスのサッカーに魅力を感じ、同時に自分を試したいという気持ちが勝ったということでしょう。

 

今、エリキ、渡辺、前節にJ1デビューを果たした中川風希、山田康太もいます。それを差し引いても、マルコス・ジュニオールを三角形の頂点に起き、喜田拓也と扇原を二人並べるシステムが継続されるようです。

 

大津祐樹、勝負の一試合。「止めないで」と言われた快速アタッカーも29歳になりました。彼の最適ポジションはどこなのか。いや、そもそも今のマリノスにあるのでしょうか。時代はポステコグルー体制になって2年目、着々と補強が進みます。着々じゃないですね、クラブ史上でも最も目まぐるしいスピードです。入ってくるのは、スピードがあって、スキルフルで、ワンタッチとオートマティズムに長けた選手たち、サイズは二の次です。大津が入ってきたのは、ポステコグルー監督就任直前でした。今なら入ってきたかどうか。そんな運命のいたずらか、ご縁なのか、ここで巡ってきたチャンスは30代に差し掛かる大津のキャリアを左右する可能性もある一戦です。

 

スピード系チャラ男と呼ばれたはずが、人気アナを妻にめとりて、ゴリゴリフィジカルへと大きく変貌。強きものではなく、変化に対応できるものが生き残るのは、ダーウィン以来の生命の真理。

 

大津祐樹は変化に対応できたのか。エジガル・ジュニオと李忠成という1トップの適任者が離脱し、さらにマルコスをトップ下にすることが優先された中で出てきた大津待望論。今季の先発2試合目、不発だった前節から何が変わるのか。

 

3位と4位の直接対決で、鬼門カシマスタジアムと、これほどやりがいのある舞台はそうはないでしょう。ニュー大津祐樹、CFとしてセンターに君臨し、一発の裏抜けにかける。あるいは両ウィングが仕掛けた渾身のチャンスを一撃で仕留める。

 

そんな大津祐樹が見たいのです。止めないで、止まらないで大津祐樹。鹿島を越えて、勝ち残るために。