小学生は8人制サッカー。基本的なフォーメーションは、3-3-1です。これ11人制に置き換えると4-4-2と同じだと言われています。11人制の3つのラインから1人ずつ間引いたのが、8人制のフォーメーションに相当するというのが定説らしいです。
元祖中村俊輔が40歳になるということは、うちのシュンスケは小2になりました。俊という割には足が速いわけでもなく、左利きでも、プレースキックが正確無比なわけでもないどこにでもいる小2の彼は、主戦場が最終ラインです。誰に似たか身長は小4並みなので、センターバックを任されていたのですが、誰に似たかここぞというところで相手のエースに置き去りにされてしまうため、最近はもっぱらサイドバックでの起用が増えています。
攻め上がる気力も、スピードもなく、一対一にすこぶる弱い遠藤渓太と言えばもはや原形をとどめていませんが、少しは親の苛立ちが伝わるでしょうか。
とかくボール関与意欲が低いものだから、彼の前のサイドハーフは孤立します。加えて4-4-2の時のサイドの二人の関係に比べると、距離が近く縦に並びやすいことが想像つくかと思います。マリノスなら、3トップと最終ラインの間には40m程度開くかもしれませんが、小学生の場合はピッチ全体がもっと狭いですから。
予てからシュンスケの攻撃参加が遅れ気味なことに不満を持っていた父。しかも上下に並んでしまってはパスなんて来るはずもありません。
そこでおもむろに、ピッチを書き、縦に補助線を引く事で5等分して見せました。サイドハーフの選手が大外を攻め上がる時は、一つ中のレーンを走りなさい。逆に外に空きがあると思ったら、外を走って。ハーフの選手を抜き去って前でボールを受けるのか、または斜め後ろで待っていてサポートしてあげるのか。そのどちらかを意識しなさい。
5レーンはマリノスでも大事にされている概念だと伝えると、余計に愛着が湧いたようでした。まあ確かにもしコーチが今日意識することは?と質問した時に2年生が「5レーンです。サイドハーフとの縦の関係を気をつけました」と言ったら驚くでしょうね笑。
翌日の練習試合で、明らかに縦関係を意識しているプレーを見せられた時は嬉しくなりました。特にサイドハーフの子の斜め後ろでのサポートに加えて、大外を追い越しての動きを見せた時はビックリ。しかも普段はパスをくれることなく単独で仕掛けてしまう味方選手も、シュンスケがあまりにいいポジションで待っていたからかついパスを出してくれます。
何が言いたいか。当然やるべきことを守ればやはりいい局面を作れるということ。5レーンを持ち出すまでもなく、「サイドバックが前の選手を追い越す動き」と言ってしまえば、別にモダンでもなんでもない。斜め後ろというのも、常に近い味方とトライアングルを作ろうねということとあまり変わりはないはずです。
たまたまだと思いますが、うちの子には縦の分割というのは分かりやすかったようです。最初にいいプレーが出来ると、気に入って継続して、また上手くなるというのは子供の特権ですね。
私はプレーヤーとしての経験もなく、戦術を教えることもできません。またあまり複雑なことを教えようとしても上手く理解させてあげられないリスクの方が大きいですよね。低学年に「なんで分からないんだ!」となるのは酷です。
でもマリノスの松原健と仲川輝人の関係について説明すれば多少は分かるし、客観的にもなれる。これが室屋や内田篤人じゃだめなわけです。こちらの説明にも熱が入りません!
ああ、マリノスありがとうって話です。我が家では5レーン=ポステコグルー監督、5レーン=シュンスケの武器ということになりつつあります笑。