マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

得意技は鹿狩り【YBC準決勝1・鹿島戦 展望】

遠藤渓太は不思議と、鹿島戦で輝く。

昨年、今年のリーグ戦でホームの日産スタジアムではマリノスが連勝しているが、いずれも決勝点のスコアラーは遠藤渓太である。昨年は2-2に追いつかれた後、曽ヶ端の逆をつき、昌子がクリアし損ねた泥臭い勝ち越しゴール。今年の春は、天野純のシュートが跳ね返されたところに、ヘディングで詰めた先制ゴールだった。

 

たった2試合とは言え、鹿島を相手に運のある選手は貴重である。相変わらず、カシマスタジアムでは勝てていないのだが、遠藤が先発していたことはない。この辺り、遠藤の立ち位置をよく表している。プレーに迷いがあるように「見えてしまう」、ボールを持ってからプレーを選択しているように「見えてしまう」。加えて、右サイドの仲川輝人がブレイクしていることからも対比されて厳しい声を上げるファンも少なくない。期待の表れでもあり、レギュラーとして君臨するには何か足りないことも表しているだろう。

 

ルヴァン杯には8試合出場してきた。そこそこ出場してきた。テルのように、ここからチャンスを掴んだ、とも言い切れない。得点王である伊藤翔のような大車輪の活躍をしたでもない。言葉を選ばずに言えば、やや中途半端な活躍の一年だった。

ニューヒーロー賞の候補4名に上がっている。準決勝以降に残ったチームから選ばれるのが通例だから、遠藤、山田康太、久保建英、湘南の齋藤未月の中から選ばれる可能性が高いだろう。遠藤以外の3人はU-19代表に選ばれており、そもそも今後の出場資格がない建英のみならず全員がもうこの先の大会に出場することはないだろう。(まだ柏、鹿島から若きタレントが活躍する可能性はもちろん残されているが)

 

消去法でニューヒーロー賞? 歴史ある賞にそんな選ばれ方ではいかん。最多優勝を誇る鹿島を退けるゴールを挙げてこそ、受賞に相応しい。

そもそもがルヴァン杯はACL組と、予選組とで比べるとあまりにも不公平なレギュレーションである。準々決勝からいけしゃあしゃあと現れるACL組が優勝をさらっていくことが、私は心情的に耐えられない。予選組のプライド、10/27の埼スタへ通じる。

 

フライデーナイトJリーグの恩恵で中4日のマリノス、対して鹿島は川崎戦から中2日で迎えるため、日程面の有利不利は明らか。また鹿島は、天皇杯やACLを残すため試合数も多い。けど、選手層も厚いやろ、と。三竿健斗が代表で不在と言うけれど、こっちだって天野純が、、いるんだった…。

鈴木優磨が疲労蓄積でベンチ外らしいが、土居、永木、金森、内田篤人辺りはリーグでは先発しておらず元気いっぱい。勝機を見出すなら立ち上がりからハイテンションなサッカーに巻き込んで、消耗を誘うか。調子のいい時の鹿島は強いプレスにも動じず、狩場設定が的確だから嫌だ。

 

準々決勝は180分も思わずに、90分で粉砕するつもりだったから、G大阪の戦意を早々に折ることができた。狙うのはその再現。仲川のスピードと見せかけての遠藤だ。山中亮輔との役割分担に期待したい。得意技は鹿狩りと、これから公言できるように。