マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

ルールとは守れない人がいる度に増えていくもの

弊社の話。宿泊出張の時は、晩御飯代が上限いくらと決まった上で実費が支給される。居酒屋に行くもよし、疲れていたらコンビニで済ますもよし。もうだいぶ前に、領収書ではだめで明細の分かるレシートを出しなさいとルールが変わった。

なぜか。上限の金額いっぱいまで制度を利用しようと、雑誌やら、一升瓶やら、その日の晩飯とは無関係なものを買った輩がいたらしい。他にも、米5キロを買ったやつまでいたとか。ケチすぎる。利用とは言わずに悪用と言う。はて、なんでそんなことが露見したのだろうか。その経緯は知らない。

ともかくコンビニで2千円を超える領収書が横行した結果、全くもってレシート以外は受け付けてもらえなくなった。そして寂しいことに、ビールやお菓子は、嗜好品として弾かれる。居酒屋の領収書は通るというのにである。でもそこで抗議したら、会社の金でお菓子を買いたいと言っているのと同義になってしまうのでやらない。少しずつ制度は窮屈になって行く、ほんの一握りの阿呆のせいで、である。

 

日立台に、傘持ち込み禁止というお達しが出ているのは、その昔の阿呆のせいである。マリノスが買ったら、トリコロールのパラソルの花を咲かせたいというのは、腹が減ったから飯を食うのと同じくらいに自然な流れであるのに、柏の運営サイドはそれを許さないという。以前はそんなことはなかった。それは弊社のレシート同様に、委ねていた良心が踏みにじられてしまったからだ。何があったかは、「日立台 旗竿 殴る」で、グーグル先生に聞いていただきたい。

ここでは割愛する。ええ、割愛するとも。茨城県方面の鹿島サポの仕業などと書くのは紙面がもったいない。2008年のNHK-BSでの中継映像は今もYoutubeで見ることができる。まだ柏のスタンドが増築される前で、今とはホームアウェイが逆の頃の話だ。あの日本でも屈指のピッチとの近さが災いしたことになるのだから、サッカー専用スタジアムは素晴らしいなどとサポーターが言う割には実に情けない、やりきれない話である。

そしてビジターのサポーターは大旗を持ち込めなくなった。危険だからだ。旗竿で選手に暴行する奴がいたからだ。このような規制はえてして不可逆性である。つまり、また阿呆がいればどんどん厳しくなるのだが、数年にわたって事故がなかったとしてももう元の規制なしの状態に戻ることはない。よほど安全が担保されなければ、例えば大幅にスタンドとピッチの距離が遠ざかるなどしなければ、ほぼない。

例えば今は持ち込み可能な500mlサイズのペットボトル。500mlサイズとわざわざ書いたのは、大型のペットボトルは持ち込み不可というスタジアムが結構あるためだ。日立もそれに該当する。ビンや缶が不可なのはほぼ共通で、加えてペットボトルもダメというのは、不自由極まりない。夏場なら、熱中症を避けるために水分補給しなさいとアナウンスが流れるが、でも売店で買うか、トイレの水でも飲みなさいとなってしまいかねない。

妥協点として、小型のペットボトルはオッケーとなっているが、もしまたどこかで小型ペットボトルを客席から投げつけて、選手が怪我でもしたら…。快適な観戦環境は新たな規制によって奪われてしまい、ライトなお客さんは減り、リーグ全体にとって損失となるだろう。

折も折から、大阪ダービーではナチス親衛隊のデザインと酷似した旗が掲げられたと報道。これも横断幕や旗の禁止という措置につながりかねない。浦和の無観客試合は記憶から風化させてはならない。あんな悲しい場面は二度と御免だ。

 

柏ではトリパラは咲かない。いや、そもそも持ち込み禁止に従う。でももちろん勝ってやりたい。あくまでも観戦マナーを守って。それを忘れると元も子もなくなるというお話だ。

傘は次のホームの試合で2倍振るとして、まずはかつての鬼門。ネルシーニョが去って以降は勝てるようになったが、果たして。