今年もマリノスにシャーレを 2020

シャーレを掲げることは難しく、守ることはさらに難しい。連覇に挑む2020年、アウトサイダーではなく本命として、今年もシャーレを掲げよう。座右の銘はシャーレです。

ショートパスを繋ぐ湘南の“出鼻” 【J1第3節・湘南戦展望】

f:id:f-schale:20200708071807j:image

埼スタの灯りも良かったけど、やはりホーム。ニッパツでのホームゲームは、去年10月の札幌戦以来か。王者になってからは初となる。

 

スタンドには三色のフラッグがはためくことだろう。どんな光景になるだろう。選手の背中を俺たちの代わりに押してくれるだろうか。

どのくらいのボリュームになるのか、今はまだわからないけれど、この中の3枚は私のものであり、111枚は蒼井さんのものだ。もやし。

 

ウーゴのハットトリックを思い出した

2017〜18年、ウーゴ・ヴィエイラのいた前線はとてもエモーショナルだった。ウーゴのシュートはいつも怒気と愛を含んでいた。スピードとかテクニックで勝負するわけではなく、ゴールという結果で応えてみせた。

その彼が立ち上げたファッションブランドのTシャツに袖を通したのは、今やスペインで赤丸急上昇の久保建英。

今もトリコロールで繋がっている。ポルトガルから、マジョルカから、マリノスの健闘を願ってくれているに違いない。くそポジティブ。

湘南には18年ルヴァン杯の決勝で敗れた他にも、同年のホームで4失点食らった思い出も比較的新しい。

ウーゴがハットトリックを決めたのに勝てなかった試合は記憶にない、サポーターに謝りたいと涙ながらに語ったっけ。こういうエピソードもウーゴのエモさだが、したがって湘南に対して与しやすいとはまったく思わない。

 

新湘南スタイルは後ろから繋ぐ?

湘南といえば、よく走り、走らされ、走り負けない。強い心。強いプレスと強めのチャージ。これが真骨頂だったと言ってよい。J2ではそれを圧倒的なレベルまで高めて、J1昇格以降も少しも曲げることなく貫いてきた印象である。湘南ストーミングと呼ばれた勤勉で、特にボールを失った際のネガトラと、奪った際のポジトラを極限まで早めたスタイルは誠に湘南らしいものだったと言える。

 

昨年後半にいろいろあって就任した浮嶋監督が目指すのは後ろから繋ぐサッカーだという。去年までのベースを大事にしてきたのかなという印象だったがプレーオフでどうにか残留を決めた昨年後半の経験がそうさせたのか。

 

前節の仙台戦、強風の影響もあって実に不運な形で開始早々に失点した湘南だが、「後ろから繋ぐ」にこだわる様子を見せた。不運な失点ではプランを変えないのである。ただし、まだたどたどしい。湘南を相手に4失点したころのマリノスほどではない。

 

狙い目は「ソコ」だろう

この最終ラインのビルドアップを狙いたい。崩したい。真ん中は坂圭祐が入るとしたら、特にここの縦を切るディフェンスを。横にずらそうとするパスにミスが出ようものなら、仲川輝人がエリキが黙ってはいない。そのままフィニッシュまで行くぜ。

捕まえづらそうなのが神出鬼没な鈴木冬一。嫌な選手になりましたな。キックは強いし、クロスも上げられるし。

マリノスからボールを奪い返す力とその後のスピードが湘南の支えになることは間違いないだろう。左の鈴木と右の新主将、岡本の運動量は凄まじいものになるだろう。疲れが見えたらマリノスの両翼でさらに押し込み続けたい。

 

昨年のリーグ対戦では浮嶋監督の初陣がマリノス戦だった。ボスことアンジェ・ポステコグルー監督は試合直後の抱擁で、浮嶋監督に絶対に降格するな、ハードワークを続けるんだ!と大声でエールを送ったとかいうエピソードを湘南サイドの情報で読んだ。熱いじゃないか。

 

激ムズスタメン予想、結局は…

まだ勝利がないという事実と、やがてターンオーバーを模索するとしても最初からやるかな、と考えるとムードは「浦和戦がベース」になると読む。試合勘を取り戻すという観点ではある程度負荷をかけて定期的に試合やるのも大事なはずである。

 

實藤友紀の負傷がどのくらい長引くかはまだ分かっていないようだが、この試合はチアゴ・マルチンスのスタメン復帰が確実な様子。右サイドバックの松原健は、ボスのコメントからするとベンチ入りはできそうだがスタメンはまだ不安という感じか。ならば小池龍太かまずは鈴木冬一との我慢比べに挑む。消耗させてや。

 

喜田拓也、扇原貴宏のところは変わらないと見る。そりゃ渡辺皓太、和田拓也のヴェルディコンビも見たいさ。で、マルコス・ジュニオールなのか、天野純なのか。もしも前節同様の特長と同じで、つなぎにも関与して、散らしも行うマルコスと、バンバンエリア内で仕事する天野なら、後半の半ばからアマジュン投入が効果的かもしれない。

 

CFはエジガルジュニオをスタートから任せてほしいところ。先発のほうがエジガルの良さが生きるのではないか。

 

梶川、小池、畠中、チアゴ、ティーラトン、喜田、扇原、マルコス、仲川、エジガル、遠藤の11名と予想。サブは中林、松原、伊藤、和田、水沼、天野、エリキでどうだろう。

 

 

2試合未勝利で、マリノスの調子が出ないなどと外野がうるさい。ここは快勝して、景気よく行きたい。

 

三ツ沢に行きたい気持ちはぐっと堪えて今日もDAZNやテレビから熱い気持ちを送ろう。

 

 

 

マリノスファミリーニュース・今週の結果

浦和対横浜FMの実況を担当した下田恒幸氏が「長沢和輝のプロキャリアのスタートはFCケルンだった」と紹介していたが、専修大学で特別指定を受けた時の所属は2013年の横浜FMである。プロとして最初に契約をしたのはケルンなのでその文脈なら正しく、最初に籍を置いたプロチームという筋書きなら誤りである。背番号37、ナビスコ杯のグループリーグ1試合に出場している。なるほど、長澤の経歴をスポナビで見るとマリノスは出てこない。13年に大学4年生だったということは91年生まれで今年29歳。時の流れに身を任せ、浦和の色に染められ、という奴である。

浦和メンバーは4人がマリノスファミリー

上記の長澤のほか、山中亮輔は2017〜18年のレギュラーLSBだった。トイメンの仲川輝人を相手に互角とは言わないが食らいつく守備は、浦和での定位置確保に向けてはいいアピールになったかもしれない。
汰木康也もまた2013年のマリノスユースの中心人物だった。喜田拓也がトップ昇格した次の代で上がるなら汰木か、現福島の武颯かと言われていたが結局昇格がゼロだった年。汰木は結局、J2山形に進み18年に浦和に個人昇格したという経緯だ。彼らが3年生で、クラブユース選手権を優勝した際のMVPであり、2学年下に遠藤渓太と和田昌士がいた。

4人目は途中から出てきたマルティノス。キュラソーの怪人も来日5年目となる。早いものだ…。関根との両翼同時交代は非常に分かりやすい采配だった。快足自慢対決でチアゴ・マルチンスと対峙する場面では持ち味を出し切れなかった。持ち味という点では、チアゴとのマッチアップ、後ろから追いつかれた際にエリア内で踏ん張らずに倒れ、あわよくばと安易にPK獲得を狙ってしまったとき、西村主審は微動だにせずにこのプレーをスルー。スルーされたマルちゃんはピッチに腰をつけたまま、ニヤニヤと笑うばかりだった。

かつてのマルちゃんなら、大袈裟に痛がって試合を止めていた場面。いわゆるマルコロタイムという見せ場だったはずが、程なく立ち上がったのは成長なのか、大槻組の教育なのか、彼の体が昔より大人になったからなのか。

このように元マリノスっ子目線で見るのも、いとをかし。

待望のJ初ゴール・松田詠太郎

藤枝対相模原はぜひ見ていただきたい。

4分45秒〜、相模原のチャンスで、決めるのは19歳の松田詠太郎。これがプロ初ゴールだ。開幕から2戦連続スタメンで結果を出した。藤枝24番のバックチャージに負けずに踏ん張り、ゴールエリアの右サイドに侵入して、ニアサイドを狙って速い振りのシュート。シュートブロックに入ってきた相手DFの姿も見えていたのだろう。この冷静さは頼もしい。2点目のPK獲得も詠太郎。ここでも冷静だ。

なお先制点のアシストパスを出したのは和田昌士。瞬時に縦のスペースを狙ったのはさすがである。今週38歳になる富澤清太郎も最終ラインの統率で2試合連続フル出場している。

松田という姓はマリノスにとって特別である。偉大なるバンディエラと血縁はない。面識もないだろう。マリノスのトップチームと契約したはずが、即レンタルというのは本人も予測していなかったのではないか。1〜3年上のユース出身の先輩たちを見ていても極めて珍しい。悔しくないはずはない。

しかも同期のサイドバック池田航はマリノスに残った。なぜ俺は戦力として見てもらえないのか、と思ったかどうかは知らない。が、少なくともピッチで結果を出してマリノスに帰還することを目論んでいるようにしか見えない。それが頼もしい。

GK原田岳はベンチ入りするも出場はなかった。

2〜4年目の選手たちの動向

松田詠太郎の同期、讃岐のブラウンノア賢信は開幕に続いての途中出場。前節より出場時間は伸びたがまたも1点ビハインドを追いつくというミッションは果たせずに、悔しい連敗となった。

水戸は千葉に0-3で完敗した。山田康太はこの日もボランチで先発してフル出場。千葉のあのような固い守備はこの10年くらい見た記憶がない。戦力的には上位のカベに跳ね返されたか。チームのいいところが少なく康太自身も前節の群馬戦ほどには活躍できなかった。

驚いたのは山谷侑士が1点を追う展開で後半開始から出場したポジションだ。

なんと左サイドバック。ビハインドを取り返そうという秋葉監督の攻撃的交代だったわけだが、侑士、意欲的にボールに絡む。83分にはトイメンの選手を突破して敵陣深くまで侵入。終了間際にも可能性あるクロスを上げるなどの爪痕は残した。今後、スタメンの可能性も十分あるのではないか。

町田の吉尾海夏。3試合連続で右サイドハーフでスタメン。27分に左足でシュート放つもブロックされる。試合はスコアレスドロー。

北九州の椿直起。2試合連続で左サイドハーフでスタメン。シュート1本でフル出場。試合は4-0で琉球に勝利した。生駒仁と町野修斗はベンチ入りしなかった。

甲府の泉澤仁は、3試合連続のスタメンで今節は左サイドハーフ、松本相手にアウェイでドロー。塩分濃いめながら両方強いなって試合。


元所属選手の情報で本稿を締めたいが、圧巻は3連勝の長崎、エース富樫敬真。スタメンを外れ、さらにイバルボが途中出場するなどして、出番が来たのは65分。1点を追う展開でイバルボのアシストで見事に同点ゴール。さらに94分に劇的な勝ち越しゴールと、完全なる主役の座を射止めた。厳しい展開をひっくり返したのも大きい。

ともに3連勝を飾ったのは大宮のみ。こちらも帝こと、三門雄大とイッペイシノヅカがスタメン出場してチームの勝利に貢献している。


今後もマリノスの外に出て腕を磨く若手選手を中心にレポートしていきたい。


えっ、もう明日は湘南戦ですって。今度こそリーグ戦初勝利と行きたいところだ。

強き者よ、門をこじ開けよ【J1第2節△浦和戦0-0】

試合前からいくつものサプライズがあった再開初戦。
まずはスターティングメンバーを振り返らざるを得ない。

GK 梶川
DF小池 實藤 畠中 ブン
MF 喜田 扇原
      天野
FW 仲川 エリキ 遠藤

SUB 中林 チアゴ 伊藤 マルコス 水沼 エジガル オナイウ

事前予想とはかけ離れたスタメン発表に、多くのサポーターがずっこけ、ある者は身を乗り出し、ある者は笑いが止まらなくなった。
コロナによる中断期間中に加入した3選手が揃ってスタメンとは…。實藤友紀は、骨折から復帰を目指すチアゴ・マルチンスのコンディションが完全には整わない中である程度予測されていた。まさかだったのはマルコスではなく天野純。それに小池龍太の起用で、松原健はベンチ外だ。
そしてエリキをCFに起用して、遠藤渓太を選んだという指揮官の狙いとは。試合後の監督コメント「前日練習で松原健が大きなけがをしてしまったので小池を起用することになった。調子のいい11人を見極めてピッチに送り出すのが私の仕事だ」という言葉に驚いたが、マツケンの怪我の具合が心配だ。月曜に何かリリースがあるだろうか。前半ATのスプリント後に腿裏を抑えて倒れ込んだ實藤とともに軽症であってほしい。

ただボスは予想を裏切ったわけでもなんでもない。記者が予想の根拠とした公開練習の布陣を試した後にいろんなことが変わっただけだろう。過密日程だからメンバーの固定はないと言う。つまり、今から水曜の湘南戦のメンバーを考えるのが楽しみだ。

心身のバランスなのかな

その小池は汰木の一瞬のスピードに手を焼いているようだった。前半5分、最初の決定機は浦和だった。汰木がペナ角をなぞるようにして小池を振り払ってミドルシュートを放つが、梶川裕嗣が横っ飛びで弾く。危ない。最初のシュートは浦和。小池の身体が重いのか、汰木の調子がいいのか。フィニッシュの精度は高くないが、この後も何度か汰木がボールを運ぶことで怖さを感じた。

マリノスはちょっとしたパスのズレが多い印象。短く弱くなって、浦和にさらわれることも。また後ろ向きで受けたときの柴戸の寄せの速さよ。「普段」の喜田拓也ならもっと判断が速く、シンプルにプレーしていたかなーと思う。気持ちは入っているが、コンディションがついてきてないのか。とすると、これが試合勘というやつか。

精度はシュートと、その直前の選択についても

前半は浦和が設定してきた狩場にあえて飛び込んでいるところもあったが扇原貴宏が上手に散らすようになってから、またサネのパスの速さ効果的で、浦和は苦しまぎれのクリアが増える。その結果、マリノスがボールを支配できるようになる。

43分、短く繋いでくると見せかけて、縦パス1本で「忘れた頃のエリキの裏抜け」は最高だった。シュートは惜しくも枠外だったが最後に作った決定機で後半に期待を持たせる。

浦和の守備では橋岡の運動量やトーマス・デンの高さ、カバーリングによる奮闘が光る。この2人が試合終了時にはボロボロになっていたところにマリノスの攻撃力がうかがえる。

精度のことを仲川輝人も口にしていた。落ち着きがなく力んでしまっていたとの試合後のコメント。後半のテルのシュート2本はいずれも枠外。この辺りのことを言っているのだと思う。

また選択ということでは、エリキが一人でカウンターを仕掛け、えー!そんなアバウトなボールを大チャンスにしてしまうの?!案件の際のこと。後半3分。

エリア内、ファーサイドにはテルがフリーで待っていたのだが…エリキの選択はシュート。これは西川に阻まれてしまう。西川としてはもう賭けだったと思うが、テルに出していればゴールは間違いなかった場面だけに残念だ。

途中にマルコスとエジガルが出てくるエグさ

實藤をチアゴに替えざるを得なかったのは誤算だが、それ以外の最初の交代は62分。遠藤渓太と天野に替えて、エジガルジュニオとマルコス・ジュニオールが出場。2人とも気合い十分のいい面構えである。浦和もその5分前に、長澤汰木に替えてマルティノスと関根を投入しスピード系で勝負をかける。とにかくボールを拾ったらこの2人に長いボールを送るというのはシンプルだ。かっこいいものではないが戦い方としてハッキリはしている。
一方でマリノスがやることは変わらない。点が欲しい。固く閉じられた中央の門をこじ開けたい。

マリノスが攻め込む。浦和は思わずエリア側でファウルをしてしまう回数が多い。だいぶキツそうだ。でもデンだ。中央にデデーン。なんという辛抱強さか。
エジガル、マルコスがフレッシュに出てきてもなお崩れない浦和。西川の執念も凄まじかった。エジガルの最後のシュート、岩波の足に跳ね返ったあのボールに反応してしまうのだから、凄すぎる。

スコアレスドローを喜ぶ相手を乗り越えなければ

おいおい、再開初戦、ここは埼玉スタジアム。お前たちは誇り高き浦和レッズじゃないのかよ…。そう言いたくなった。後半アディショナルタイム、スコアレスのままなのに、リスタートに時間をかけてくる浦和はリードしているかのような振る舞いだった。

試合終了時に悔しさばかりが残るマリノスと、安堵の表情の浦和。ドローの受け止め方は極端だった。マリノスに対する畏怖の表れと言えば聞こえはいい。別に浦和も堕ちたものだなとか言うつもりも全くない。それくらい最後の圧の差は明らかだった。あんなに粘り強く、マリノス対策の教えを守り続ける浦和の姿は感動的でもある。

マリノスはどうだ。「仕留めきれなかった」(喜田)という言葉通りだろう。オープンになった時間は早かった。ハーフタイム、ゼロゼロだったのに私は最終スコアを3-2かなと予想したほどだ。でも1点も入らなかった。崩しきれなかった。

連覇への道は険しい。浦和のような元来個々の能力でも優れるチームが自分たちのスタイルを曲げてでも対策してくる。ドローで喜ぶほどに。それを乗り越えていかなければ。1ゴールの重みは、恐らく去年よりもぐっと重くなるだろう。今と同じままでは、足りない。そのための競争でもある。水曜日の人選が待ちきれない。

もう一度関係者に感謝を

6万枚のビニールシートなど埼スタ全体のコレオグラフィは壮観だった。(ボランティアスタッフなどは入場しておらず、クラブ関係者のみが徹夜作業でやったのだと信じているが)そりゃ選手はあれを見て何も感じないはずがない。試合後にこみ上げてくる涙を抑えきれない西川も素敵だったな。いいやつだな。

埼スタだけではなく、大雨が心配された大分も含めて9試合が無事に行われた。再開初戦、ここからが大事だが、サッカーのある喜びを取り戻してくれて本当にありがとうございました。

リモートマッチは、順当なら次で終わり。埼スタの雰囲気良かった。余計な場内音がなかったので大槻監督の怒声がたくさん聞こえたな。判定への異議もなかなかのボリュームであった。非日常の雰囲気を味わならばやはり歓声の再生はない方がいい。

波戸、栗原両氏の出番は次もあるのかな。試合中は失礼してしまったが、この2ショット、好き。
f:id:f-schale:20200705093050j:plain

次こそはリーグ初勝利を。もう再開した安堵の余韻に浸っているヒマはない…!

THE DAYを見てから、再開の瞬間へ…


vol.23 | THE DAY presented by WIND AND SEA

心憎いまでのタイミングで、J1再開当日の正午に最新の「THE DAY」がYouTubeにて封切りになった。
動画の中身は見た方がもちろん早い。

途中、2つ練習試合の動画が挟まったものの、6月1日の再始動以降の練習風景はほぼ封印。

今夜の浦和戦が皆さんに見られてしまうのはもう仕方ないとして、とにかくライバルチームに情報を与えないということは徹底している。番記者こと、サッカーマン(!)こと、fjiさんが前日練習でのフォーメーションを明かしていたが、どんなサッカーをするのかはまだ分からない。ガチガチのマリサポたちにも何も分からない。

だが、それがいい。

リモートマッチも、これから先味わえるものではない。味わいたくもない。だから楽しみたい。これも偉大なるマリノスの歴史の一部になる。

4ヶ月間、先の見えない中でモチベーションの維持が大変だったと多くの選手が言う。少しずつ世の中が再開に向けて動き出す中で、焦りや心配もあったことだろう。NPBが開幕し、J2とJ3の方が先だと決まった。
最後に残されたJ1で、再開初戦から「マリノスはすべての試合を決勝戦のように戦う」(エリキ)という勇ましい姿を見守ろうと思う。


再開した後は、怒涛の時間が始まる。そして新シーズンが始まる頃には今のさまざまな例外はすべて過去のものになるだろう。できれば早く過去になった方がいい。

何度も言う。この、今感じている開幕前のようなドキドキした気持ちと、武者震いと、再開に漕ぎ着けるまでの関係者たちの苦労をずっと心に留めておきたい。

ただ、マリノス始まってよかったね、レッズもさすがだったねーだけではない何か。この4ヶ月の間におりのように溜まった何かを溶かすことなく。

サッカーができることは、当たり前の日常なんかではなかった。みんなで憂いな楽しめるようになるまではまだまだ先が長い。

時計が動き始める。今夜19時。その瞬間までの気持ちを、どうにかして残しておこう。
もっと好きになる。

f:id:f-schale:20200704134132j:plain

60分と30分【J1第2節・浦和戦展望】

忘れないように。色褪せないように。形に残るものがすべてじゃないから。

この言葉を、今日の記憶をとどめておきたい。

さあ、途切れたJ1が戻ってくる。僕らはきっとサッカーをものすごい勢いで消費し始めるだろう。何しろいつもの半分の期間で残り33試合のリーグをやるんだ。目まぐるしくなるに決まっている。そうなったら、今の再開直前のえも言われぬ不安など埋没してしまうだろう。

 

こんな未曾有の、そして二度と起こってほしくないシチュエーションだからこそ、僕たちはサッカーやマリノスの愛を再認識し、それぞれで考えた。この待ちくたびれた心には何重にも毛布がかけられていて、そっとそれをめくると下には、初めてJリーグを観た時の鮮やかな気持ちが蘇る。ただの再開じゃない。リモートだったとしても、Jリーグがそこにある幸せ。「過去の名勝負」を繰り返し見ても味わうことのできない、結末の知れない未来の試合への憧れを胸に、僕たちは再開のホイッスルを待っている。

僕も長く覚えているから、あなたも覚えていてほしい。この愛という言葉でしか言い表せない感情を。

f:id:f-schale:20200703002644p:plain

よくやったよ、リモートカンファレンス(呆)

J1再開を前にした、リモートカンファレンス決行。よく企画したよね(呆れ顔)。DAZNの生中継、原さんの選手たちに語りかける内容、声良かったなー。全員のお父さんのような愛がこもっていて素敵だった。例年2月の開幕前に、監督と選手1名を集めて行われるキックオフカンファレンスがあるが、4ヶ月もの中断期間は実質2度目の開幕のようなもの。盛り上げるぞというリーグ事務局側の意志に全クラブが応えたのがいいじゃない。コロナの不安を抱えながらも、それでもなお期待を隠しきれない選手たち。嬉しそうな原さん、いいじゃない。

 

仲川輝人と山中亮輔の腹の中を探り合うような「試合に出られたら山中選手に負けないようにがんばります」は、完全に棒読み。この2人、ぶつかり合うだろう。2年間のマリノス在籍時は左SBでほぼ常時試合に出て、大きく存在感を高めた山中と、当時はまだ試合に絡むことすらなかったテルも今やMVP、リーグの顔だ。こうしてチームを代表してバチバチやる姿が頼もしく、愛おしいではないか。

直接での下馬評はテルの攻撃力が優る、一対一ではヤマちゃんの対応に難ありとの指摘があるが新米パパの奮起は果たして。

 

浦和対マリノスはよきカード

そう、マリノスの再開初戦は埼玉スタジアム2002。略して、俺たちの埼スタ。愛称、浦和レッズサポーターからすれば蔑称との怒りを買いそうだが、リーグ戦通算はマリノス11勝、浦和3勝、引分4。得点数はマリノス31、浦和13。ここ3年は、すべてクリーンシートでマリノス3連勝という相性や風水だけでは説明のつかないほどの差がついている。マリノスからすれば初戦で腕が鳴る舞台である。

 

さは言え、浦和は今季リーグとルヴァンで2連勝。レオナルドってどうよ。私たち他サポはついJ2あがりの怪物というとオルンガに気を取られがちであるが、得点王はこの男である。しかもチャンス数で言うと、彼のいた新潟は柏ほどの機会を彼に与えていない。史上初の3カテゴリー連続得点王を狙うという看板を見逃してはいけない。そこに8年連続二桁得点の老獪な興梠と、開幕は出遅れたが実力のある武藤雄樹がいる。個人的能力は極めて高い。

 

オリジナル10同士であり、今季ACLの戴を目指すマリノスにとってはアジア制覇2回の相手は絶好の相手。

 

注目、セカンドボールを拾うのは

GK              西川

DF橋岡 デン* 岩波 山中   *…鈴木?

MF関根 柏木 柴戸 長澤

FW        興梠  レオ

 

FW     エリ  エジ  仲川

MF      マル

      喜田 扇原

DF ブン 畠中 實藤 松原

GK      梶川

 

スタメン予想は困難だ。浦和は町田とのTMをベースにして考えればいいと思うが、マリノスは動静が伝わっておらず、全然違うメンバーかもしれない。

だがそれはともあれ、一つの注目ポイントは喜田、扇原と、柏木、柴戸のボランチ同士の攻防。ここでセカンドボールを回収すること、また攻守がここで切り替えられるのかどうか。ここでプラスを受けても奪い返されずに前進できるかどうか。ボール支配率にも変わってくるだろう。支配し続けたいマリノスと、ガンバのように?プレスでハメたい浦和。

ここポイントの1つ目だろう。

 

60分と30分

昨年リーグ戦の時間帯別の得失点を見てみよう。

       1〜  16〜   31〜  46〜  61〜  76〜AT 合計

マリノス 得     9       9       13     6       14   17  68

     失 10      2         2     6        8     10      38

 

浦和   得 4        5         6     2       6     11       34

     失 5       6         4     6       14    15       50

 

後半15分以降、トータルでいう60分以降に得点が増えるマリノスと、失点の増える浦和。これが今季も当てはまるなら、マリノスにはありがたいのだが果たしてどうなるか。

 

ポイントとなるのは、再開初戦でコンディションが向上途上ということと、交代枠の拡大だろう。各国でも同様のことが起きているが選手のスタミナ低下によって、「オープンな展開」になってしまうのが速い。チームによる差はあるものの、おおむね60分からだろう。疲労や、プレーができる範囲の負傷にどこまで先手を打てるか。

 

(途中まで調べてまとめきれなかったが)ポステコグルー監督の交代は遅めである。1枚目がラスト15分を切ってからということもよくある。ベンチにいる選手のタイプということもあるが、ビハインドでも早めに交代カードを切ることが少ない監督である。

 

それが今年は5人変えられる。ベンチ7人中5人というのは大きい。選択肢も、選択の時間も広がる。浦和の選手層も厚い。阿部や青木や槙野などが控えているとすると、こうした守備に優れる選手の投入で終盤の失点を減らすこともできるのかもしれない。

 

「前半60分」と「後半30分」とを分けて、どう戦うのか。交代の采配にも注目したい。

 

遠藤渓太、天野純らスタメンを奪いにかかる選手たち

今回はベンチスタートと予想したが、遠藤や天野はもちろん先発で出ても何ら不思議ではない。私の予想が当たるなら、まさに60分あたりから出てくるのではないか。そこで目に見える結果が欲しいに決まっている。

また個人的に早く見たいのは、J2からの成り上がり組である。仙頭啓矢、前貴之、杉本竜士、山本義之はまだ公式戦での出場はない。覚悟を持って、前所属のレギュラーポジションよりも大きなものを取りに来た選手たちの熱いプレーは掛け値なしに楽しみである。一足先に實藤友紀がJ1再デビューしそうであるが、シーズンはこれから始まるようなもの。

 

大量ゆりかご待ちです

中断期間中にマリノスファミリーが増えた。渡辺皓太、畠中槙之輔、實藤、水沼宏太、天野に子供が誕生したが、さらにエジガルジュニオジュニオも生まれている(言いたかっただけ)。みんな、おめでとう!!

畠中家などすでに生後4ヶ月。ゆりかごダンスを待たされた分、一気に浦和さんに食らっていただくかはともかくとして、(山中にもおめでとうと言いたい気持ちはある)さらに張り切っているパパたちの活躍をリモートで後押ししたい。

 

 

戻ってくる。ついに。

この喜びに優るあらめや。