今年もマリノスにシャーレを 2020

シャーレを掲げることは難しく、守ることはさらに難しい。連覇に挑む2020年、アウトサイダーではなく本命として、今年もシャーレを掲げよう。座右の銘はシャーレです。

Jとアジアの戦い始まる。怖すぎる…。

上海上港が順当勝ちで、これでマリノスのACLグループリーグで対戦するチームが全て決まった。という書き出しで、始めようとしたら「鹿島プレーオフ敗退」の報に戦慄している。

これがアジア(注:豪州含む)なのか

鹿島は前々回のACL覇者であり、その前の年はCWCでレアル・マドリードを苦しめた戦績を持つ。「アジアを代表する強豪」と言って差し支えないだろう。その鹿島が、ホームのPOであっさりと敗退するなんてなんというジャイアントキリング…。とも言えないのが、相手がメルボルンビクトリーだったからだ。昨年は本田圭佑が所属したことでも話題になったACLの常連で、過去10年で6回の優勝を誇る。だいたいプレーオフを勝ち上がって本戦に食い込んで来る相手だ。一昨年の国内リーグのファイナルも制していて普通に強い。しかも豪州のAリーグはシーズン真っ盛りで、天皇杯決勝を戦ってから休む間もなかった鹿島とのコンディションの差は雲泥ものだったのだ。巡り合わせも悪かった。低く見積もるつもりはないが、勝ち残ったFC東京の相手、セレス・ネグロスはフィリピンリーグのチャンピオン。メルボルンVと比べてしまってはクラブの格が違うだろう。それでも瓦斯もレッドカードを受けるなどのハプニングも克服しての2-0。

鹿島はJクラブとして初めてのPO敗退という屈辱を味わったが、私たちもアジアの怖さをまざまざと見せつけられたと言えるだろう。

H組はヤバイ

マリノスの属するH組も、昨夜のプレーオフで最後の1チームが決まった。上海上港だ。このチームは昨年超級リーグで3位だったためにプレーオフに回った(J1 3位の鹿島がプレーオフに出たのを同じ位置付けだ)。だけれども、2005年創設の新興チームでありながら5年連続でリーグ3位以内を達成し、全てACLのGLを勝ち抜き決勝トーナメントまで進出を果たしている。プレーオフ組としては考えられる限りで最悪の相手だ。

まだ4クラブのロゴが並ぶアイキャッチ画像がなかったので、夜鍋して作ってみた。
我らが「J1リーグ王者」に、Kリーグでチャンピオンシップを制した全北、Aリーグ王者のシドニーFC、上述の「なんでプレーオフなの上海上港」が絡む「死の組」だ。

欧州で例えると…ドイツで3位だけどカップ戦を取ったドルトムントと、スペイン王者のバルセロナと、英プレミア2位のリバプールと、コパイタリアに勝ったラツィオが同居する感じ…? 凄そうだけど、よく分からないか…。

初戦の相手・全北現代

生き残れるのは上位2チーム。ACL優勝2回の全北が実績としてはGL突破の最右翼だろう。過去6年でKリーグ優勝5回の絶対王者。FWロペスという昨季11ゴールのエースがいて、昨年は瓦斯の右サイドでの攻撃を担ったナサンホの移籍が取り沙汰されている。さらに日本人Kリーガー・邦本の獲得を発表。今やKリーグ屈指のテクニシャンとの評価もある22歳。浦和育ちだが素行に問題があり契約解除となった「悪童」。そこから韓国で成長を遂げ、シンデレラの道の途中にいる黄金世代は厄介なキーマンとなるかも。

2014年のACL初戦と同じく、マリノスの初戦はアウェイでの全北戦だ。この時はコンディションも整わず0-3と完敗。ホームではやり返したものの、今回はこの初戦絶対に落とせない。いきなり難敵、いきなりアウェイ。キツイことは間違いがない。

シドニーに感じる既視感

こちらも強豪のシドニー。サイトを訪れるとわかるのだがホームユニフォームに既視感がある。マンチェスターシティのようだ。一瞬で親近感を抱いたのだが、即座に胸の「Fujitsu」が目に入ってくる。急に川崎にも、色的には横浜FCにも見えてきた。それなら遠慮なく叩き潰すしかない。
中心選手は、去年ポストシーズンでのMVPで表彰されたセルビア人のミンコビッチ。元ポーランド代表のMFエイドリアンも2年前のMVP選手だ。
また第6戦はアウェイでシドニー決戦となるが、試合間隔が短い中で疲労蓄積していく中で10時間超のフライト時間がどうなるか。

ニュー成り上がりで神戸と対決すればよかったのに上海上港

フッキ、オスカル、エウケソンという個人能力にパラメータを割り振ったブラジル人選手たちがあまりにも有名。エウケソンは退団したが、代わりに英プレミアからセルビア人のアルナウトヴィッチを獲得した。長年、一強状態だった広州恒大の牙城を崩したのが、上海上港の札束攻撃だったというのは皮肉な話。新爆買の上海とは神戸が対戦して日中富豪対決がいろいろ盛り上がったと思うのだが。

マリノスの誇る、エリキ、マルコス、チアゴというこちらも規格外のブラジル人との「個」の対決がグループにおける大きな見どころ。ここにオナイウ阿道を加えてもいいかもしれない。力と速さと、正義はどちらか。高価で頑強なブラジル人と、廉価で疾風のようなブラジル人。どちらがいい。

さらに言えば喜田拓也がセカンドボールを奪うたびに、鋭いターンで前を向くたびに、アジア最強の名が近づくのは多分本当だ。

正念場は毎試合。「本気で勝ちに行く」とは

6試合のアジアの戦いが始まる。リーグ開幕より、カップ初戦が早いのは、今年に関してはルヴァン組も同じこと。
4連勝でもかまさない限りは、毎試合でギリギリの戦いを強いられる。とくに最終節は、日本では大型連休で過密日程の中、そこに最長のシドニー遠征と来たもんだ。5試合目までで勝ち抜きを決められたら、選手選びのマネジメントとしてはこれほどのことはない。

それ以上に心配なのは、中国のアウェイ戦だろう。終息するどころか、感染拡大がどこまで続くかも読めない新型コロナウイルスの影響によっては中国での開催そのものが危ぶまれる。今はまだ行く前提で推移を見守るしかない。

国内制覇の偉業も同時に狙って

Jリーグ史上、同年度のACLとJ1を制覇したチームはいない。それに挑むためだけの補強を敢行したと言えるだろう。ユースから昇格したばかりの若手を早々にレンタルしたのも、彼らのためであり、本気でACLを取るという現れだ。

鹿島は敗戦したことで期せずして、国内専念の態勢が整う。ACLのない川崎もたぶん相当やるだろう。彼らとルヴァン予選で同居する名古屋と清水。うーん、ここにも死の組誕生。

過密日程を嘆いても仕方がない。正直に言えば、公式戦を少しでも多く見られるだけでサポーターは嬉しいもの。五輪の変則日程もあるし、ACLを戦うノウハウがマリノスの中に多いとは思えないし、マネジメントは大変だろう。

だからこそ成し遂げたら価値がある」という言葉を胸に刻みたい。昨日の結果を見ただけに今はアジア怖いが本音。

だが克服したその先に偉業がある。