マリノスにシャーレを2019

横浜F・マリノスサポーターです。好きな言葉はシャーレです。

あかん優勝してまう【J1第27節・仙台戦△1-1】

あかん、優勝してまうとは、弱小チームの自虐的なギャグだが、何も水曜日まで更新をサボったから奇をてらって書いているわけではない。

昨夏に8得点を挙げた杜の都での試合は、1-1。終了間際に追いつかれた展開は、もちろん痛恨な結果だった。だが大きく前進は出来なかったが、結局あらゆるものがマリノスに有利に働き始めていると言わざるをえない。

土曜の昼、鹿島が札幌を相手に引き分けて喜び、夜にはマリノスが仙台に引き分けたので、瓦斯サポーターが喜んだはずである。そして翌日には瓦斯も松本に引き分けた。三者痛み分けで、ジリジリと差を詰めてきたC大阪の一人勝ちというのが、第27節の結果である。

残りは7試合となった。前節と上位3チームの勝ち点差も得失点差も変わらず、ただ1試合分のカレンダーが進んだだけである。それに喜田拓也とティーラトンのレギュラー二人の出場停止という危機をしのいだとも言える。

先制点が美しすぎたのかもしれない。だから落胆が大きくなったとしたら、無理もない。

高野遼の2019年は開幕スタメンで始まり、半年をリハビリに費やした。その高野がブランクを感じさせないほど、忠実に仕事をこなす。左サイドをえぐって、マイナスのグラウンダーのクロスをいれると、走りこんできたのは仲川輝人でもなく、マルコス・ジュニオールでもなく、その後方からやってきた松原健だった。

今季何度も何度も繰り返されてきた定番の崩しを、両サイドバックが再現してみせた。しかも、苦労してきた高野と松原というのもストーリー性満点。映画館だったらもうとっくに泣いている。で、こんな得点見せられたら、あと何点取るかなって期待しちゃうわよね。

だが、そもそも週中に天皇杯で、何名かの主力を温存して鹿島に敗退したのだから、仙台相手に万全で勝てるだろうとタカをくくっていたとすれば、その方がおかしい。去年の8得点の夢を引きずりすぎである。

2-0にできなかった忸怩たる思いがある。が、惜しかった場面がいくつあっただろうか。最近の、とくに昨年のマリノスのパターンは1点を先制しても、決めるところで決められずに追加点を奪えず、結果追いつかれる、またはひっくり返されることが多かった。でもこの試合は違う。「情熱的で機械的な先制点」以外に、何度崩せただろうか。

エリキが右で持ち、崩しきれずにカウンターの対応に追われて、疲弊したのはマリノスが先だったというのが実態ではないか。惜しかった、のは、せいぜい同点弾を喰らった後の、遠藤渓太の決定機だろう。ああいうの決めると、もう海外移籍待ったなしなのだろうな。

ともかく妥当な結果だった。1-0で逃げきるにはちょっと撃たれすぎだった。

この試合で浮き彫りになったのは慢性的な疲労蓄積の問題。開幕から半年、コンスタントに出場を続けてきた選手でどこも痛まない万全な選手などほぼいないだろう。それはどのチームでも同じことだ。

高野と朴一圭の復帰は本当に喜ばしいが、とくに前3人の状態は気がかりだ。センターラインに陣取るテルとマルコスは、どうやっても替えが効かない。この2人の低迷は、マリノスの呼吸困難を意味し、もし離脱するようなことがあれば心肺停止級。

エジガル・ジュニオ、天野純、三好康児の不在がここに来て響いている。帰ってこられるのはエジガルだけだが、怪我が癒えて再来日したとはまだ聞かないので、辛抱するしかない。

遠藤、エリキ、マテウスがサイドでどれくらい殴れるだろう。蹂躙できるだろうか。圧倒的に押し込むことができるだろうか。中央に相手守備を集めずに距離を広げられるだろうか。そこにかかっている。

渡辺皓太も、大津祐樹と同様に途中から出場し、最後まで懸命に追ってくれる使い方が現状では最も良いかもしれない。扇原貴宏のすばらしいサイドチェンジをもっと活かしたかったというのもある。エリキ、マテウスの話に戻るが、間違いなく今のマリノスに合っているアビリティーを持っている。2人とも試合を重ねるごとに着実に前進していると私は思う。エリキのペナルティエリア角付近での停滞はやや謎だったが。


マリノスの優勝確率は、前節よりわずかに上がったとすら思える。決してレベルの高い優勝争いとは言えず、それはかえって好都合だからだ。ただ目指せばいい。至高の7試合を勝ち抜くことだけを。