今年もマリノスにシャーレを 2023

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

DAZNの審判検証番組がなかなかぶっちゃけてる

捨てる審判あれば、拾う審判ありと言うべきでしょうか。試合中、試合直後からあれはオフサイドでは?と物議を醸していた、G大阪対横浜F・マリノスの開幕戦における前半3分の仲川輝人の同点ゴールのシーンですが、やはりオフサイドであり、ノーゴールであったと日本審判界のレジェンドである上川徹さんが結論づけましたね。

前半3分なのに同点ゴール?先制ゴールではないの?という野暮なツッコミは一切受け付けません。そこじゃ、ないんです。
これはDAZNの画期的な新番組「Jリーグ1 ジャッジリプレイ」の冒頭でこのプレーが取り上げられた際の、上川さんのコメントです。

静止画だと極めて分かりづらいのですが、これがテルゴールの直前、天野純に藤春のクリアボールが当たって仲川に跳ね返るその瞬間です。
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この写真でも、右端、ゴールマウス前にいる仲川がオフサイドポジションにいることは理解できるかと思います。奥のエジガルと相対していたオジェソク?が少し怪しいですが、真横から見た映像(DAZNで見られます)ではやはりオフ。

真横からの写真だとハッキリ分かりますかね。特別ですよ?

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はい。オフですね。
ただし解説で上川さんは誤審であることは認めつつも、VARが無い中でレフェリー達が正しく判定するのはほぼ無理ゲーだと、審判を擁護しています。そこは全国にたった14万人しかいない4級審判を代表して(なぜ代表して?)私も言いたい。肉眼では無理ですよ。

線審がフラッグを上げるには、次の二つが満たされている必要があります。
 1・本当にオフサイドポジションにいたのか?
 2・ディフレクションは味方の競技者に当たったのか否か?

まず「1」が死ぬほど複雑です。奥にも選手がいます。実際、藤春がクリアする前、エジガルがクロスを入れた瞬間は仲川はオンサイドでした。しかもマリノスの特殊な攻撃によって、ただでさえエリア内がごちゃつきます。そこに目まぐるしく変わる攻守。しかも藤春がクリアした瞬間というのはG大阪側に攻撃権が移るわけですから、誰でもオフサイドラインについて一瞬ひと呼吸あいてしまうもの。

それが他の選手に当たってダイレクトで仲川が待つ方向に飛んできました。線審目線で言えば天野純の前に遠藤などガンバの選手が立っているから、天野に当たったと視認するのは難しいでしょう。

それを一言で言えば誤審になりますし、今回はマリノスが得をしたことになります。一方で昨年は、清水戦で大損をしたのは記憶に新しいところ。全部VARでワンプレーずつ止めでもしない限り、勝敗に直結してしまうような誤審は無くなることはありません。でも、それもサッカーの一部、得することも損することもある。というのが私の立ち位置です。どちらかというと、VAR反対派でして、見逃されていたハンドリングがどんどん拾われてPK判定が激増したら、サッカーの面白みが削がれて嫌だと思っています。

今節は、この審判泣かせなオフサイド判定に加えて、湘南対札幌における故意のハンドリングでの決定機阻止、また川崎対FC東京における、いわゆる奈良判定の2つのファウルは警告相当か?について取り上げられています。この解説は、番組や先輩審判に任せるとして、メチャクチャ勉強になります

上川さんの技術解説に加えて、フェアな形での審判擁護もいいですし、原博実、平畠啓史両氏もいい味を出してます。ゴールハイライトよりためになること間違いなし。後出しジャンケンで、審判を断罪しても意味はありません。これは間違いだったね、でもみんな間違いを認めるから誤解しないでね、それにこのレベルのを見極めるのは不可能だよーって番組です。

損得とは別に、サッカーのルールを咀嚼する事でいい観戦をしたいなと思います。1日(金)からはYouTubeでも観られるそうです。まだの方は、ぜひ。