銀皿航海 蹴球7日制

横浜F・マリノスサポーターです。好きな言葉はシャーレです。

電光石火でネットを揺らす!これがウーゴの生きる道【J1第13節・清水戦】

齋藤学を欠くマリノスの左サイドには、マルティノスがいた。そこでプレスをかけなかった守備を過失というのは、やや結果論に過ぎる気がする。果たして、早く鋭いクロスが上がることを予期することができるか。それとも小林監督が言うように、同点に追いついた直後で清水が弛緩していたのか。
ゴール前に飛び込むウーゴ ヴェエイラが速い。

感じる。
走る。
触る。
たったそれだけで、ゴールは生まれる。マルティノスのクロスを褒めるべきであり、わずかな「点」で合わせるウーゴの技術を褒めるべきだ。六反勇治はどうすることもできないゴールだった。
2-1で勝ち越したマリノスは、前線の守備が機能しないために、後ろに負担がかかっていると見るや、20分以上を残してクローザーの栗原勇蔵を投入し、逃げ切りを目指すことを明らかにする。
550試合出場の中澤佑二と、気鋭のミロシュ デゲネクに、勇蔵が加わって、鉄壁の3枚。鄭大世のヘディングに対して、身体を当てることで、「枠外に外させた」場面は、特筆すべき仕事だった。

決してカッコいい戦い方とは思わない。テセとチアゴ アウベスが強力とはいえ、今の清水にはひとかどの強豪だった時代の面影はない。失礼を承知で言えば、昨年は2部にいた昇格組だ。にもかかわらず、主導権を明け渡した。弾き返すのはうまくいったが、仮に来週の川崎戦で同じことをしたら、もう目も当てられないことになるのでは。
この栗爆デゲの壁戦法を是か否かを話すテンションを少し下げてしまったのが、またもやウーゴの個人技だった。

中澤が起点となり、扇原貴宏が潰されながらも最前線のウーゴに送る。ウーゴは冷静にただ1人だけ目の前に立ちふさがるDFとの間合いを図り、股を抜いたシュートで、六反の意表をつく。
駆け引きの巧さが光る3点目。ミッドウィークに行われたルヴァン杯の鳥栖戦に続く1試合2ゴールと、結果が伴って来た。
現状はこのストライカーを生かすための戦い方にはなっていない。シンプルに扇原が、あるいは松原健あたりがどんどんボールを遠くから供給する方が、一定の確率でウーゴはモノにしてくれそう。なのに、今のエリク モンバエルツ監督は、拙いと分かっていながらもショートパスを多用して、ポゼッションしながら崩そうとする。だからややこしい。ウーゴにもややこしく映っているはず。今のところパスミスは減っておらず、クロスなどウーゴへのボール供給そのものが増えないのだ。

まだトップフォームに戻っていないとウーゴは言っているらしい。そもそもクリスティアーノのような重戦車突破ができるわけではないのだから、突破を期待してはいけないと、私は思う。
なんだかやっているサッカーと、目指しているサッカーと、そのために揃えられている選手の特性がほんの少しずつ合っていない気がする。

依然として、マリノスはエンジン片方だけで飛行しているような不安定な状態なのは否めない。伊藤翔の負傷は結局、肉離れで全治3週間。FW陣の怪我が全然癒えない。マリノスタウンが…以下略。
川崎、神戸、瓦斯戦が待っている。ルヴァン杯の最終節と、プレーオフもある。

ウーゴの個の力を、やがて復活する齋藤学がどう生かすか。点の動きをどう引き出すか。ここ次第だ。代表期間に、デゲネクやダビド バブンスキーに加え、マルティノスまで離脱する可能性がある。遠藤渓太はまだ勝ち上がっており、吉尾海夏もトゥーロンで代表デビューした。
6月、総力戦となるだろう。その時に、鍵を握るのは、ウーゴの決定力なのかもしれない。