マリノスにシャーレを 2024

横浜F・マリノスのスポンサーを目指して脱サラした頭のおかしい3級審判のブログです

そうか、開幕戦から揃っていたのか

※朝にアップした際に手違いで本文が消えてしまっていました。大きく内容は変わってないつもりですが…。ご迷惑をおかけしました。

 

 

開幕戦で1-2にされたところまでで見れば、マリノスの負けパターンだった。はじめの45分で、ソリッドな守備を築き、リードを奪った。それで勝利を意識したのか、柏木を捕まえられなくなってペースが浦和へ。虚を突かれた形の2失点。

残り5分で同点、そして逆転なのだから恐れ入る。エース齋藤学と同様に新戦力の存在は大きかった。確かに、開幕戦なのにもかかわらずとう役者は揃っていた。

 

私達はここ数年、編成とは開幕してからゆるゆると行うものだと思い込まされていた。何も今更下條佳明氏ひとりをdisるつもりはない。ただ、ただ事実として動きが遅かったのだ。

 

2014年、ACL敗退後になりようやくFW不足を認めてラフィーニャを獲得。

2015年、シティのおかげでアデミウソンの加入が決まったのは開幕戦直前。第2節に強行出場も、フィットには時間を要した。

2016年、怪我がちなラフィーニャが案の定、シーズン絶望の大怪我。慌ててカイケを完全移籍で招くも初出場は4月。

今から思えば滑稽だが、当時はそれがやっとだった。人員の問題だったのか、なんだかそれは分からない。

 

ともかく、私たちの中では極めて新入団選手、それも外国籍の選手に対してはハードルは低く、寛容だった。諦めていたのかもしれない。

 

キャンプ前に来日して一緒に練習しているなんて。

対外試合で大きな怪我をするどころか、少しずつ周囲との信頼関係を築くなんて。

走れ!とか、守れ!とか、キャプテンに怒鳴られなくてもやるなんて。

時間通りに毎日練習に来るなんて。

試合前もしくは試合中にSNSに遊んでる写真をアップしないだなんて。

 

それだけで褒められるだけならば、なんてちょろい職場だろうか。だが、私たちが本当に感激したのは開幕戦の中継の中で中願寺レポーターが明かした外国籍選手4名による、決起集会のことだろう。参加者は2年目のマルティノス、バブンスキー、ウーゴ・ヴィエイラ、デゲネク。

 

「俺たちはマリノスを優勝させるためにここに来たんだ」「だがポジションは保証されてなんかいない、勝ち取るものだ。そのためにも日々の練習から全力だ」「その通りだ。マリノスを勝たせるぞ」

 

サッカーが上手い以上に重要なこと。それは中町公祐の語っていた「マリノスへのロイヤリティを持った選手が集まる」ということなのだろう。カイケがフィットしなかったのは、実力の問題よりもこのメンタルの問題が大きかったのかもしれない。

その点では、今年は素晴らしいパーソナリティを持った選手が入団してくれたことになる。だが、それだけではないと思う。例えばウーゴはベオグラードから望んで横浜に来たわけではないと噂されていた(噂だけかもしれない)。

その選手が喜び勇んで、試合後に円陣を組んだのは気分良く勝ったからだけではないはず。

 

つまり、従来からいるマリノスへのロイヤリティを隠そうともしない、マリノスアイデンティティそのもののような選手たちの存在があり、それに彼らも感じるところがあったのではないか。もし万一、齋藤学喜田拓也らが、「それなり」の姿勢だったならば、新入団選手たちも「まあこんなものか」となったであろう。

 

素晴らしい選手たちが集まっただけではない。素晴らしい土壌、環境がそこにあったからだ。そのことは大いに誇ってもいいと思う。

開幕戦は誰だって特別だ。それを一丸となって戦えたことの意義は大きく、結果も伴ったことは化学変化を促進するだろう。

 

マリノスに来てくれてありがとう、とは思うが、本当に礼を言うのはまだ早い。浦和を撃破したくらいではまだまだ。お楽しみはこれからだ。それに、連携も、彼等のコンディションもずっと良くなるだろう。

また成績が上がらなくなる時期にこそ、選手のメンタリティの真価は問われる。本当に戦えるチームかどうか。それはたった1試合ではよく分からない。

 

いつもの開幕戦と違う期待感は、こんな編成の妙にも起因していたのだ。だからこそこんなにも楽しみなんだ。

 

あなたたちと共に戦えることを、誇りに思う。